関数 $f(x) = x^3 - 3ax^2 + 12x + b$ について、以下の問いに答える問題です。 (1) $f(x)$ が極大値と極小値を持つための $a, b$ の条件を求める。 (2) $f(x)$ を $f'(x)$ で割った余りを求める。 (3) $f(\alpha) + f(\beta)$ を $a, b$ で表す。ただし、 $x = \alpha$ で極大、$x = \beta$ で極小をとる。 (4) $f(\alpha) + f(\beta) = 0$ となる実数の組 $(a, b)$ の集合を $ab$ 平面上に図示する。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = x^3 - 3ax^2 + 12x + b$ について、以下の問いに答える問題です。

(1) $f(x)$ が極大値と極小値を持つための $a, b$ の条件を求める。

(2) $f(x)$ を $f'(x)$ で割った余りを求める。

(3) $f(\alpha) + f(\beta)$ を $a, b$ で表す。ただし、 $x = \alpha$ で極大、$x = \beta$ で極小をとる。

(4) $f(\alpha) + f(\beta) = 0$ となる実数の組 $(a, b)$ の集合を $ab$ 平面上に図示する。

2. 解き方の手順

(1)

$f(x)$ が極大値と極小値を持つためには、導関数 $f'(x)$ が異なる2つの実数解を持つ必要があります。

$f'(x) = 3x^2 - 6ax + 12$

$f'(x) = 0$ となる判別式を $D$ とすると、

$D = (-6a)^2 - 4(3)(12) = 36a^2 - 144 > 0$

$a^2 > 4$

$a < -2$ または $a > 2$

$f'(x) = 3(x^2 - 2ax + 4) = 0$の2解を$\alpha, \beta$とすると、解と係数の関係より、

$\alpha + \beta = 2a$

$\alpha \beta = 4$

また、$f(x)$は$x=\alpha$で極大値、$x=\beta$で極小値をとるので、$\alpha < \beta$である。

$f'(\alpha) = 0$なので、$\alpha^2 - 2a\alpha + 4 = 0$を満たす。

$f'(\beta) = 0$なので、$\beta^2 - 2a\beta + 4 = 0$を満たす。

(2)

$f(x) = x^3 - 3ax^2 + 12x + b$

$f'(x) = 3x^2 - 6ax + 12$

$f(x)$ を $f'(x)$ で割ると、

$f(x) = (\frac{1}{3}x - \frac{a}{3})f'(x) + (4a^2 - 4)x + b + 4a$

したがって、余りは $(4a^2 - 4)x + b + 4a$

(3)

$f(x)$ を $f'(x)$ で割った余りを $R(x)$ とすると、

$f(x) = Q(x)f'(x) + R(x)$

$f'(\alpha) = 0$ より $f(\alpha) = R(\alpha) = (4a^2 - 4)\alpha + b + 4a$

$f'(\beta) = 0$ より $f(\beta) = R(\beta) = (4a^2 - 4)\beta + b + 4a$

$f(\alpha) + f(\beta) = (4a^2 - 4)(\alpha + \beta) + 2(b + 4a)$

$= (4a^2 - 4)(2a) + 2(b + 4a)$

$= 8a^3 - 8a + 2b + 8a$

$= 8a^3 + 2b$

(4)

$f(\alpha) + f(\beta) = 0$ より $8a^3 + 2b = 0$

$b = -4a^3$

3. 最終的な答え

(1) $a < -2$ または $a > 2$

(2) $(4a^2 - 4)x + b + 4a$

(3) $8a^3 + 2b$

(4) $b = -4a^3$ (ab平面上にこのグラフを描く)