二次関数 $y=ax^2+bx+c$ を平行移動させたときの頂点の座標や、二次関数 $q=p^2-3p+4$ (ただし $p \neq 0$) と $y=ax^2+bx-p$ (ただし $a < 0$) が与えられた状況で、これらの関数を平行移動させたときの最大値 $M$ の最小値と、そのときの $p$ の値を求める問題です。

1. 問題の内容

二次関数 $y=ax^2+bx+c$ を平行移動させたときの頂点の座標や、二次関数 $q=p^2-3p+4$ (ただし $p \neq 0$) と $y=ax^2+bx-p$ (ただし $a < 0$) が与えられた状況で、これらの関数を平行移動させたときの最大値 $M$ の最小値と、そのときの $p$ の値を求める問題です。

2. 解き方の手順

(問1) 空欄アからシを埋める。

- ア: $y = a(x - p)^2 + b(x - p) + c + q$

- イ: $x$ を $x - p$ に、 $y$ を $y - q$ に置き換える。

- ウ: 平方完成

$y = a(x + \frac{b}{2a})^2 - \frac{b^2}{4a} + c$。

- エ: よって、頂点の座標は $(-\frac{b}{2a}, -\frac{b^2}{4a} + c)$

- オ: $y = a(x-p)^2+b(x-p)+c+q$ より、頂点の座標は $(p - \frac{b}{2a}, -\frac{b^2}{4a} + c + q)$。

- カ: $a$ の値にかかわらず、頂点の $x$ 座標が $p$ になるためには、$b=0$

- キ: $y=ax^2-p$ について頂点は$(0, -p)$である. ①を$x$軸方向に$p$, $y$軸方向に$q$平行移動させると頂点は$(p,q-p)$となる。最大値は大は$q-p$

- ク: $q = p^2 - 3p + 4$を$f(p)$とすると$f(p)$の最小値を求めれば良い

- ケ: p>0の場合

- コ: p<0の場合

- サ: p=0は条件より除外されているため, $p=0$の場合を考慮しない

- シ: 最小値が存在しない

(3) $q = p^2 - 3p + 4$ であり、$y = ax^2 + bx - p$ (ただし $a < 0$) をx軸方向にp、y軸方向にq平行移動させたときの最大値をMとする。

①を平方完成すると、$y= a(x+\frac{b}{2a})^2 - \frac{b^2}{4a} - p$。

頂点の座標は $(-\frac{b}{2a}, -\frac{b^2}{4a} - p)$

これをx軸方向にp, y軸方向にq平行移動すると頂点の座標は$(p-\frac{b}{2a}, q-\frac{b^2}{4a} - p)$となる。よって最大値$M=q - \frac{b^2}{4a} - p$。

$q = p^2 - 3p + 4$ を代入すると$M= p^2 - 4p + 4 - \frac{b^2}{4a} = (p-2)^2 - \frac{b^2}{4a}$となる。

$0>a$より$-\frac{b^2}{4a} > 0$

$M$が最小となるのは$(p-2)^2 = 0$, つまり$p=2$のときで最小値は$-\frac{b^2}{4a}$

$p = 2$ なので、$q = 2^2 - 3(2) + 4 = 4 - 6 + 4 = 2$

$M = q-p- \frac{b^2}{4a} = 2- \frac{b^2}{4a}-2 = -\frac{b^2}{4a}$。

3. 最終的な答え

問1:

ア: $x-p$

イ: $x$ を $x-p$ に、 $y$ を $y-q$ に置き換える

ウ: 平方完成

エ: $(-\frac{b}{2a}, -\frac{b^2}{4a} + c)$

オ: $(p-\frac{b}{2a}, q-\frac{b^2}{4a} + c)$

カ: $b=0$

キ: $q-p$

ク: p>0

ケ: p<0

コ: p<0

サ: p=0

シ: 最小値を持たない

(3)

Mの最小値: $-\frac{b^2}{4a}$

そのときのpの値: 2