与えられた関数について、極値が存在すれば、その極値を求める問題です。今回は(4) $y = \frac{\cos x}{1 - \sin x}$ ($\frac{\pi}{2} < x \le 2\pi$)を解きます。

解析学微分極値三角関数関数の増減
2025/4/3

1. 問題の内容

与えられた関数について、極値が存在すれば、その極値を求める問題です。今回は(4) y=cosx1sinxy = \frac{\cos x}{1 - \sin x}π2<x2π\frac{\pi}{2} < x \le 2\pi)を解きます。

2. 解き方の手順

1. 微分する: 商の微分公式を使って、与えられた関数を微分します。

y=(sinx)(1sinx)(cosx)(cosx)(1sinx)2=sinx+sin2x+cos2x(1sinx)2=1sinx(1sinx)2=11sinxy' = \frac{(-\sin x)(1 - \sin x) - (\cos x)(-\cos x)}{(1 - \sin x)^2} = \frac{-\sin x + \sin^2 x + \cos^2 x}{(1 - \sin x)^2} = \frac{1 - \sin x}{(1 - \sin x)^2} = \frac{1}{1 - \sin x}

2. $y' = 0$ となる $x$ を求める:

y=11sinxy' = \frac{1}{1 - \sin x} であるため、y=0y' = 0 となる xx は存在しません。

3. $y'$ が存在しない $x$ を求める:

yy' が存在しないのは、分母が0になるときです。つまり、1sinx=01 - \sin x = 0 となる xx を求めます。
sinx=1\sin x = 1
x=π2+2nπx = \frac{\pi}{2} + 2n\pi (nは整数)
今回の定義域はπ2<x2π\frac{\pi}{2} < x \le 2\piであるため、この範囲ではx=5π2x = \frac{5\pi}{2}となりますが、これは定義域外なので考慮しません。

4. 極値を調べる:

y=11sinxy' = \frac{1}{1 - \sin x} は常に正の値を取ります。π2<x2π\frac{\pi}{2} < x \le 2\piの範囲において、sinx\sin xは-1から1の間の値を取り、1になることはありません。よって、yy' は常に正であり、単調増加する関数なので、極値は存在しません。

3. 最終的な答え

極値は存在しない。

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