(5) 5で割ると3余り、8で割ると1余る自然数の中で最も小さいものを求めます。 (6) 14で割ると3余り、21で割ると12余るような整数が存在しないことを証明します。

1. 問題の内容

(5) 5で割ると3余り、8で割ると1余る自然数の中で最も小さいものを求めます。

(6) 14で割ると3余り、21で割ると12余るような整数が存在しないことを証明します。

2. 解き方の手順

(5) 求める自然数を $x$ とします。

$x$ は5で割ると3余るので、$x = 5k + 3$ ( $k$ は整数) と表せます。

$x$ は8で割ると1余るので、$x = 8l + 1$ ( $l$ は整数) と表せます。

したがって、$5k + 3 = 8l + 1$ です。

これを変形すると、$5k = 8l - 2$ となります。

さらに、$5k = 2(4l - 1)$ となります。

$5$ と $2$ は互いに素なので、$k$ は2の倍数でなければなりません。したがって、$k = 2m$ ( $m$ は整数) と表せます。

これを代入すると、$5(2m) = 8l - 2$ となり、$10m = 8l - 2$ となります。

これをさらに変形すると、$5m = 4l - 1$ となります。

$5m + 1 = 4l$ となり、$5m + 1$ が4の倍数になるような整数 $m$ を探します。

$m = 3$ のとき、$5m + 1 = 5(3) + 1 = 16$ となり、4の倍数になります。

したがって、$l = (5m + 1) / 4 = (5(3) + 1) / 4 = 16 / 4 = 4$ となります。

$x = 8l + 1 = 8(4) + 1 = 32 + 1 = 33$ となります。

$x = 5k + 3 = 5(2m) + 3 = 5(2(3)) + 3 = 5(6) + 3 = 30 + 3 = 33$ となります。

$33$ は5で割ると3余り、8で割ると1余るので、条件を満たします。

次に、$x = 33 + 40n$ ( $n$ は整数) という形ですべての解を表すことができます。ここで、40は5と8の最小公倍数です。

最も小さい自然数は、$n = 0$ のときの $x = 33$ です。

(6) 求める整数を $y$ とします。

$y$ は14で割ると3余るので、$y = 14a + 3$ ( $a$ は整数) と表せます。

$y$ は21で割ると12余るので、$y = 21b + 12$ ( $b$ は整数) と表せます。

したがって、$14a + 3 = 21b + 12$ です。

これを変形すると、$14a = 21b + 9$ となります。

さらに、$2a = 3b + \frac{9}{7}$ となります。

左辺は整数ですが、右辺は一般に整数ではありません。

よって、$2a = 3b + \frac{9}{7}$ となる整数 $a$, $b$ は存在しません。

したがって、14で割ると3余り、21で割ると12余るような整数は存在しません。

3. 最終的な答え

(5) 33

(6) 存在しない (証明終わり)