整数 $n$ と実数 $\alpha$ が、$2-\sqrt{10-n} + \alpha$ が整数であり、$0 \le \alpha < 1$ を満たすとき、$n$ と $\alpha$ の値を求めよ。

数論整数の性質平方根代数
2025/7/19

1. 問題の内容

整数 nn と実数 α\alpha が、210n+α2-\sqrt{10-n} + \alpha が整数であり、0α<10 \le \alpha < 1 を満たすとき、nnα\alpha の値を求めよ。

2. 解き方の手順

210n+α2-\sqrt{10-n} + \alpha が整数なので、210n+α=k2-\sqrt{10-n} + \alpha = kkk は整数)とおく。
この式を変形すると、
10n=2+αk\sqrt{10-n} = 2 + \alpha - k
10n=(2k)+α\sqrt{10-n} = (2-k) + \alpha
ここで、0α<10 \le \alpha < 1 より、2k2-k10n\sqrt{10-n} の整数部分である。なぜならば、10n\sqrt{10-n} は実数であるから、10n=整数+小数\sqrt{10-n} = \text{整数} + \text{小数}という形に一意的に表せる。
10n0\sqrt{10-n} \ge 0 であるから、2k02-k \ge 0 。ゆえに、k2k \le 2
10n010-n \ge 0 より、n10n \le 10
10n10-n は平方数でなければならない。なぜならば、nnは整数なので、10n10-nも整数になる。よって、10n=(2k)+α\sqrt{10-n} = (2-k) + \alphaにおいて、α0\alpha \neq 0ならば10n\sqrt{10-n}は無理数となり、2k2-k10n\sqrt{10-n}の整数部分なので矛盾する。よってα=0\alpha = 0。よって10n=2k\sqrt{10-n} = 2-k
10n=(2k)210-n = (2-k)^2
n=10(2k)2n = 10 - (2-k)^2
kk は整数なので、kkの値を具体的に代入してnnを求める。
k=2k=2のとき、n=10(22)2=100=10n = 10 - (2-2)^2 = 10 - 0 = 10。このとき、21010+α=2+α=22-\sqrt{10-10} + \alpha = 2 + \alpha = 2。よってα=0\alpha=0
k=1k=1のとき、n=10(21)2=101=9n = 10 - (2-1)^2 = 10 - 1 = 9。このとき、2109+α=21+α=1+α=12-\sqrt{10-9} + \alpha = 2-1 + \alpha = 1 + \alpha = 1。よってα=0\alpha=0
k=0k=0のとき、n=10(20)2=104=6n = 10 - (2-0)^2 = 10 - 4 = 6。このとき、2106+α=22+α=0+α=02-\sqrt{10-6} + \alpha = 2-2 + \alpha = 0 + \alpha = 0。よってα=0\alpha=0
k=1k=-1のとき、n=10(2(1))2=109=1n = 10 - (2-(-1))^2 = 10 - 9 = 1。このとき、2101+α=23+α=1+α=12-\sqrt{10-1} + \alpha = 2-3 + \alpha = -1 + \alpha = -1。よってα=0\alpha=0
k=2k=-2のとき、n=10(2(2))2=1016=6n = 10 - (2-(-2))^2 = 10 - 16 = -6。これは不適。
10n\sqrt{10-n}が整数のとき、α=0\alpha = 0
α=0\alpha = 0であるときのnnα\alphaの組み合わせを求める。
n=10n=10のときα=0\alpha=0
n=9n=9のときα=0\alpha=0
n=6n=6のときα=0\alpha=0
n=1n=1のときα=0\alpha=0
210n2-\sqrt{10-n}が整数になるのは、10n\sqrt{10-n}が整数のとき。
10n=m\sqrt{10-n} = mmm は整数)とおくと、10n=m210-n = m^2 より、n=10m2n = 10-m^2
このとき、210n+α=2m+α2-\sqrt{10-n} + \alpha = 2-m+\alpha が整数なので、α=0\alpha=0
選択肢に当てはまるものを選ぶ。nn の選択肢は 1,0,1,21, 0, -1, -2α\alpha の選択肢は 410,310,210,1104-\sqrt{10}, 3-\sqrt{10}, 2-\sqrt{10}, 1-\sqrt{10}
n=1n=1のとき、2101=23=12-\sqrt{10-1} = 2-3 = -1 (整数)なので、α=0\alpha=0
n=1n=1 を代入すると、2101+α=23+α=1+α2 - \sqrt{10-1} + \alpha = 2 - 3 + \alpha = -1 + \alpha が整数。
0α<10 \le \alpha < 1 なので、α=0\alpha=0
n=1n=1 のとき、α=0\alpha=0

3. 最終的な答え

n = 1
α = 0

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