実数 $a$ を用いて表された2つの直線、$(a+2)x + (a+3)y = 10$ と $6x + (2a-1)y = 5$ がある。 (1) 直線 $(a+2)x + (a+3)y = 10$ は $a$ の値にかかわらず定点を通る。その定点の座標を求める。 (2) 上記の2直線が平行であるときの $a$ の値を求める。 (3) 上記の2直線が垂直であるときの $a$ の値を求める。

代数学線形代数連立方程式直線の性質二次方程式
2025/7/16

1. 問題の内容

実数 aa を用いて表された2つの直線、(a+2)x+(a+3)y=10(a+2)x + (a+3)y = 106x+(2a1)y=56x + (2a-1)y = 5 がある。
(1) 直線 (a+2)x+(a+3)y=10(a+2)x + (a+3)y = 10aa の値にかかわらず定点を通る。その定点の座標を求める。
(2) 上記の2直線が平行であるときの aa の値を求める。
(3) 上記の2直線が垂直であるときの aa の値を求める。

2. 解き方の手順

(1)
直線 (a+2)x+(a+3)y=10(a+2)x + (a+3)y = 10aa について整理すると、
a(x+y)+2x+3y=10a(x+y) + 2x + 3y = 10
aa の値にかかわらずこの式が成り立つためには、
x+y=0x+y = 0 かつ 2x+3y=102x + 3y = 10
という連立方程式が成り立つ必要がある。
y=xy = -x2x+3y=102x + 3y = 10 に代入すると、
2x3x=102x - 3x = 10
x=10-x = 10
x=10x = -10
y=x=10y = -x = 10
したがって、定点の座標は (10,10)(-10, 10) である。
(2)
2直線が平行であるための条件は、傾きが等しいことである。それぞれの直線の方程式を変形して傾きを求める。
(a+3)y=(a+2)x+10(a+3)y = -(a+2)x + 10 より、
y=a+2a+3x+10a+3y = -\frac{a+2}{a+3}x + \frac{10}{a+3} (ただし、a3a \neq -3
(2a1)y=6x+5(2a-1)y = -6x + 5 より、
y=62a1x+52a1y = -\frac{6}{2a-1}x + \frac{5}{2a-1} (ただし、a12a \neq \frac{1}{2}
よって、
a+2a+3=62a1-\frac{a+2}{a+3} = -\frac{6}{2a-1}
a+2a+3=62a1\frac{a+2}{a+3} = \frac{6}{2a-1}
(a+2)(2a1)=6(a+3)(a+2)(2a-1) = 6(a+3)
2a2a+4a2=6a+182a^2 -a + 4a -2 = 6a + 18
2a2+3a2=6a+182a^2 + 3a - 2 = 6a + 18
2a23a20=02a^2 - 3a - 20 = 0
(2a+5)(a4)=0(2a+5)(a-4) = 0
a=52,4a = -\frac{5}{2}, 4
a=3a = -3 のとき、直線1は 6x=106x = 10 より、x=53x = \frac{5}{3}となり、yy軸に平行な直線ではないため、解として適切である。
a=12a = \frac{1}{2} のとき、直線2は 6x=56x = 5 より、x=56x = \frac{5}{6}となり、yy軸に平行な直線ではないため、解として適切である。
したがって、a=52,4a = -\frac{5}{2}, 4
(3)
2直線が垂直であるための条件は、傾きの積が 1-1 である。
a+2a+362a1=1-\frac{a+2}{a+3} \cdot -\frac{6}{2a-1} = -1
6(a+2)(a+3)(2a1)=1\frac{6(a+2)}{(a+3)(2a-1)} = -1
6(a+2)=(a+3)(2a1)6(a+2) = -(a+3)(2a-1)
6a+12=(2a2a+6a3)6a + 12 = -(2a^2 -a + 6a -3)
6a+12=2a2+a6a+36a + 12 = -2a^2 + a - 6a + 3
6a+12=2a25a+36a + 12 = -2a^2 -5a + 3
2a2+11a+9=02a^2 + 11a + 9 = 0
(2a+9)(a+1)=0(2a+9)(a+1) = 0
a=92,1a = -\frac{9}{2}, -1
a=3a = -3 のとき、直線1は 6x=106x = 10 より、x=53x = \frac{5}{3}となり、yy軸に平行な直線ではないため、解として適切である。
a=12a = \frac{1}{2} のとき、直線2は 6x=56x = 5 より、x=56x = \frac{5}{6}となり、yy軸に平行な直線ではないため、解として適切である。
したがって、a=92,1a = -\frac{9}{2}, -1

3. 最終的な答え

(1) 定点の座標: (10,10)(-10, 10)
(2) aa の値(平行): a=52,4a = -\frac{5}{2}, 4
(3) aa の値(垂直): a=92,1a = -\frac{9}{2}, -1

「代数学」の関連問題

関数 $y = 2^x$ のグラフを、$x$ 軸方向に $-1$、$y$ 軸方向に $4$ 平行移動させたグラフの式を求める問題です。

指数関数グラフの平行移動関数の変形
2025/7/17

$\sum_{k=1}^{n} \frac{2}{15^k}$ の値を求め、選択肢の中から正しいものを選ぶ問題です。

数列等比数列級数
2025/7/17

実数 $a, b$ について、$ab > 0$ のとき、以下の不等式の中から正しいものを選ぶ。 ① $a > b \Rightarrow a^2 < b^2$ ② $a > b \Rightarrow...

不等式実数大小関係数式の変形
2025/7/17

$a = -\frac{2}{3}$、$b=7$ のとき、$\frac{4a-b+1}{2} - \frac{5a-4b-2}{4}$ の値を求める。

式の計算分数代入
2025/7/17

与えられた方程式または不等式を解きます。 (1) $2x^2 + 3x + 4 = 0$ (2) $x^3 - 7x - 6 = 0$ (3) $x^2 + 3x - 4 \geq 0$ (4) $\...

方程式不等式二次方程式三次方程式指数方程式対数方程式三角関数
2025/7/17

ある数 $x$ から6を引いた数の3倍が、もとの数 $x$ から4を引いた数と等しいとき、この数 $x$ を求める。つまり、 $3(x-6) = x-4$ を解く問題である。

一次方程式方程式代数
2025/7/17

与えられた式を計算して、できる限り簡略化してください。 式は次のとおりです。 $\frac{3x-7y}{4} - \frac{2x-5y}{6} - 3 \times \frac{x-4y}{8}$

式の計算分数代数式
2025/7/17

1個150円のプリンと1個190円のゼリーを合わせて12個買ったところ、代金の合計が2000円であった。プリンとゼリーをそれぞれ何個買ったかを求める。

連立方程式文章題一次方程式
2025/7/17

与えられた3つの行列の固有値をそれぞれ求めます。 (1) $\begin{bmatrix} a & -b \\ -b & a \end{bmatrix}$ (2) $\begin{bmatrix} 2...

線形代数固有値行列
2025/7/17

与えられた式を計算して、できるだけ簡略化された形にしてください。 与えられた式は $ \frac{2x-3}{2} - \frac{x-2}{4} $ です。

分数式式の簡略化代数
2025/7/17