与えられたデータから、母平均の推定を行う問題です。具体的には、(a)データの平均値を計算し、(b)母平均に関する信頼係数95%の信頼区間を求めます。母分散は既知であると仮定します。

確率論・統計学統計的推定母平均信頼区間平均値
2025/7/17

1. 問題の内容

与えられたデータから、母平均の推定を行う問題です。具体的には、(a)データの平均値を計算し、(b)母平均に関する信頼係数95%の信頼区間を求めます。母分散は既知であると仮定します。

2. 解き方の手順

(a) データの平均値の計算
与えられたデータ{83,84,86,95,93,96,86,91,87,90,101,76,104,90,85}\{83, 84, 86, 95, 93, 96, 86, 91, 87, 90, 101, 76, 104, 90, 85\}の平均値を計算します。
平均値xˉ\bar{x}は、データの総和をデータ数で割ることで求められます。データ数はn=15n = 15です。
データの総和は83+84+86+95+93+96+86+91+87+90+101+76+104+90+85=134783 + 84 + 86 + 95 + 93 + 96 + 86 + 91 + 87 + 90 + 101 + 76 + 104 + 90 + 85 = 1347です。
したがって、平均値xˉ\bar{x}
xˉ=134715=89.8\bar{x} = \frac{1347}{15} = 89.8
(b) 信頼区間の計算
母分散σ2\sigma^2は7の2乗72=497^2=49であるとされています。信頼係数95%の信頼区間を求めるには、標準誤差を計算し、それを用いて信頼区間の上限と下限を求めます。
標準誤差は、σn\frac{\sigma}{\sqrt{n}}で計算されます。
σn=71573.8731.807\frac{\sigma}{\sqrt{n}} = \frac{7}{\sqrt{15}} \approx \frac{7}{3.873} \approx 1.807
信頼区間の上限と下限は、平均値xˉ\bar{x}からzα/2z_{\alpha/2}に標準誤差をかけたものを足し引きすることで求められます。zα/2=1.96z_{\alpha/2} = 1.96が与えられています。
信頼区間の下限:xˉzα/2×σn=89.81.96×1.80789.83.5486.26\bar{x} - z_{\alpha/2} \times \frac{\sigma}{\sqrt{n}} = 89.8 - 1.96 \times 1.807 \approx 89.8 - 3.54 \approx 86.26
信頼区間の上限:xˉ+zα/2×σn=89.8+1.96×1.80789.8+3.5493.34\bar{x} + z_{\alpha/2} \times \frac{\sigma}{\sqrt{n}} = 89.8 + 1.96 \times 1.807 \approx 89.8 + 3.54 \approx 93.34
したがって、信頼区間は約(86.26,93.34)(86.26, 93.34)となります。

3. 最終的な答え

(a) このデータの平均値は 89.8です。
(b) 母平均μに関する信頼係数95%の信頼区間は (86.3, 93.3) です。

「確率論・統計学」の関連問題

確率論における「独立な試行」とはどのようなことかを30字以上で説明する問題です。

確率独立試行確率の定義事象
2025/7/17

10本のくじの中に当たりくじが3本ある。AとBが順番にくじを1本ずつ引くとき、2人とも当たる確率を求める。Aが引いたくじを元に戻す場合と、元に戻さない場合で、それぞれどのような確率の考え方を用いるのが...

確率独立事象乗法定理くじ引き
2025/7/17

あるくじの賞金と本数が表で与えられている。(1)このくじの賞金の期待値を求め、(2)このくじが1本250円のとき、参加すべきかどうかを期待値を根拠に30字以上で答える。

期待値確率くじ
2025/7/17

袋の中に1から3の数字が書かれた白球が3個と、4から7の数字が書かれた赤球が4個入っている。この袋から球を1つ取り出すとき、白球が出る事象をA、奇数の球が出る事象をBとする。このとき、条件付き確率 $...

確率条件付き確率事象
2025/7/17

弓道部のAさんが的に矢を命中させる確率は $\frac{1}{3}$、Bさんが的に矢を命中させる確率は $\frac{1}{4}$である。2人が続けて弓を射て、ともに的に矢を命中させる確率が $\fr...

確率独立事象確率の乗法定理
2025/7/17

袋の中に赤球が4個、白球が5個入っている。この袋から2個の球を続けて取り出す。ただし、取り出した球は元に戻さない。以下の確率を求めよ。 (1) 2個とも赤球である確率 (2) 1個目が白球で、2個目が...

確率組み合わせ条件付き確率
2025/7/17

袋の中に赤球が2個、白球が4個入っている。この袋から一度に2個の球を取り出すとき、取り出した球に含まれる赤球の個数の確率分布を求め、期待値を計算する。まず、赤球の個数ごとの確率を求める。

確率確率分布期待値組み合わせ
2025/7/17

人口100万人の都市で、1日平均1人の交通事故死亡事故が発生する。保険会社が、1日10円の保険料で、交通事故死の場合1000万円を支払う保険を提供した。全市民が加入した場合、会社が3日間で夜逃げしたと...

確率ポアソン分布統計期待値リスク
2025/7/17

1から5までの5つの数字をすべて使って5桁の整数を作るとき、偶数は全部で何個できるか。

順列組合せ場合の数整数
2025/7/17

10人のグループにおいて、任意の1人が男である確率が$\frac{1}{2}$であるとき、グループ内で男女が5人ずつになる確率を求める。

二項分布確率組み合わせ
2025/7/17