複素数 $\alpha$ について、$|\alpha| = 1$ のとき、$\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4}$ が実数であることを証明する。

代数学複素数絶対値共役複素数証明
2025/4/3

1. 問題の内容

複素数 α\alpha について、α=1|\alpha| = 1 のとき、α4+1α4\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4} が実数であることを証明する。

2. 解き方の手順

複素数 zz が実数であるための必要十分条件は、z=zz = \overline{z} であることを利用する。
まず、与えられた式 α4+1α4\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4} の共役複素数を求める。
α4+1α4=α4+1α4\overline{\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4}} = \overline{\alpha^4} + \overline{\frac{1}{\alpha^4}}
共役の性質から、α4=(α)4\overline{\alpha^4} = (\overline{\alpha})^41α4=1(α)4\overline{\frac{1}{\alpha^4}} = \frac{1}{(\overline{\alpha})^4} である。
したがって、
α4+1α4=(α)4+1(α)4\overline{\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4}} = (\overline{\alpha})^4 + \frac{1}{(\overline{\alpha})^4}
ここで、α=1|\alpha| = 1 であるから、αα=α2=1\alpha \overline{\alpha} = |\alpha|^2 = 1 が成り立つ。
したがって、α=1α\overline{\alpha} = \frac{1}{\alpha} である。
この式を上記の式に代入すると、
α4+1α4=(1α)4+1(1α)4=1α4+α4=α4+1α4\overline{\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4}} = \left(\frac{1}{\alpha}\right)^4 + \frac{1}{\left(\frac{1}{\alpha}\right)^4} = \frac{1}{\alpha^4} + \alpha^4 = \alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4}
α4+1α4=α4+1α4\overline{\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4}} = \alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4} が示されたので、α4+1α4\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4} は実数である。

3. 最終的な答え

α4+1α4\alpha^4 + \frac{1}{\alpha^4} は実数である。

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