与えられた2つの極限を計算する問題です。 (1) $\lim_{h\to 0} (1-2h)^{\frac{1}{h}}$ (2) $\lim_{x\to \infty} (1+\frac{2}{x})^x$

解析学極限ロピタルの定理指数関数
2025/7/17

1. 問題の内容

与えられた2つの極限を計算する問題です。
(1) limh0(12h)1h\lim_{h\to 0} (1-2h)^{\frac{1}{h}}
(2) limx(1+2x)x\lim_{x\to \infty} (1+\frac{2}{x})^x

2. 解き方の手順

(1) limh0(12h)1h\lim_{h\to 0} (1-2h)^{\frac{1}{h}} を計算します。
この極限は 11^\infty の不定形ですので、自然対数を利用して計算します。
y=(12h)1hy = (1-2h)^{\frac{1}{h}} と置きます。
両辺の自然対数をとると、
lny=ln(12h)1h=1hln(12h)\ln y = \ln (1-2h)^{\frac{1}{h}} = \frac{1}{h} \ln (1-2h)
ここで、h0h\to 0 のとき ln(12h)\ln (1-2h) は 0 に近づき、1h\frac{1}{h} は発散するので、0×0 \times \infty の不定形になります。
そこで、
limh0ln(12h)h\lim_{h\to 0} \frac{\ln (1-2h)}{h}
これは 00\frac{0}{0} の不定形なので、ロピタルの定理を使います。
limh0ln(12h)h=limh0212h1=limh0212h=2\lim_{h\to 0} \frac{\ln (1-2h)}{h} = \lim_{h\to 0} \frac{\frac{-2}{1-2h}}{1} = \lim_{h\to 0} \frac{-2}{1-2h} = -2
したがって、limh0lny=2\lim_{h\to 0} \ln y = -2 ですから、limh0y=e2\lim_{h\to 0} y = e^{-2} となります。
(2) limx(1+2x)x\lim_{x\to \infty} (1+\frac{2}{x})^x を計算します。
この極限は 11^\infty の不定形です。
limx(1+ax)x=ea\lim_{x\to \infty} (1+\frac{a}{x})^x = e^a
という公式を利用します。
a=2a = 2 を代入すると、
limx(1+2x)x=e2\lim_{x\to \infty} (1+\frac{2}{x})^x = e^2 となります。

3. 最終的な答え

(1) limh0(12h)1h=e2\lim_{h\to 0} (1-2h)^{\frac{1}{h}} = e^{-2}
(2) limx(1+2x)x=e2\lim_{x\to \infty} (1+\frac{2}{x})^x = e^2

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