半径 $R$ の球に高さ $h$ の直円錐が内接している。ただし、$R \le h < 2R$ とする。 (5) 底面の半径 $r$ を $R$ と $h$ の式で表せ。 (6) 直円錐の体積 $V$ を $R$ と $h$ の式で表せ。 (7) $R \le h < 2R$ の範囲で $h$ を変化させたとき、$V$ を最大とする $h$ の値と、そのときの $V$ の最大値を求めよ。

1. 問題の内容

半径 $R$ の球に高さ $h$ の直円錐が内接している。ただし、$R \le h < 2R$ とする。

(5) 底面の半径 $r$ を $R$ と $h$ の式で表せ。

(6) 直円錐の体積 $V$ を $R$ と $h$ の式で表せ。

(7) $R \le h < 2R$ の範囲で $h$ を変化させたとき、$V$ を最大とする $h$ の値と、そのときの $V$ の最大値を求めよ。

2. 解き方の手順

(5) 球の中心から直円錐の底面までの距離を $d$ とすると、$d = h - R$ である。

三平方の定理より、$r^2 + (h-R)^2 = R^2$ であるから、$r^2 = R^2 - (h-R)^2 = R^2 - (h^2 - 2hR + R^2) = 2hR - h^2$

したがって、$r = \sqrt{2hR - h^2}$

(6) 直円錐の体積 $V$ は、$V = \frac{1}{3} \pi r^2 h$ であり、(5) より $r^2 = 2hR - h^2$ であるから、

$V = \frac{1}{3} \pi (2hR - h^2) h = \frac{1}{3} \pi (2h^2 R - h^3)$

(7) $V$ を $h$ で微分すると、

$\frac{dV}{dh} = \frac{1}{3} \pi (4hR - 3h^2) = \frac{1}{3} \pi h (4R - 3h)$

$\frac{dV}{dh} = 0$ となるのは、$h = 0$ または $h = \frac{4}{3} R$ のときである。

$h = 0$ は定義域に含まれないので、$h = \frac{4}{3} R$ が極値を与える候補である。

$R \le h < 2R$ の範囲で考えるので、$h = \frac{4}{3}R$ はこの範囲に含まれる。

$\frac{dV}{dh}$ の符号を調べると、

$R \le h < \frac{4}{3} R$ のとき、$\frac{dV}{dh} > 0$

$\frac{4}{3} R < h < 2R$ のとき、$\frac{dV}{dh} < 0$

したがって、$h = \frac{4}{3} R$ で $V$ は最大となる。

$h = \frac{4}{3} R$ のとき、$V = \frac{1}{3} \pi (2 (\frac{4}{3}R)^2 R - (\frac{4}{3}R)^3) = \frac{1}{3} \pi (\frac{32}{9} R^3 - \frac{64}{27} R^3) = \frac{1}{3} \pi (\frac{96 - 64}{27}) R^3 = \frac{1}{3} \pi \frac{32}{27} R^3 = \frac{32}{81} \pi R^3$

3. 最終的な答え

$V$ を最大とする $h$ の値: $h = \frac{4}{3} R$

$V$ の最大値: $V = \frac{32}{81} \pi R^3$