問題11は、質量0.50kgの物体を糸で吊り下げ、様々な運動をさせたときの糸の張力を求める問題です。重力加速度は$9.8 m/s^2$とします。 問題12は、滑車に繋がれた2つの物体A(3.0kg)とB(4.0kg)の運動に関する問題です。AとBの加速度、糸の張力、Bが2.8m下降する時間、そのときの速度を求めます。重力加速度は$9.8 m/s^2$とします。 問題13は、傾斜30度の斜面上に置かれた2つの物体A(5.0kg)とB(2.0kg)の運動に関する問題です。Aを下から49Nの力で押し上げたときのA,Bの加速度と、AとBが及ぼし合う力を求めます。重力加速度は$9.8 m/s^2$とします。

応用数学力学運動方程式張力加速度重力
2025/7/17

1. 問題の内容

問題11は、質量0.50kgの物体を糸で吊り下げ、様々な運動をさせたときの糸の張力を求める問題です。重力加速度は9.8m/s29.8 m/s^2とします。
問題12は、滑車に繋がれた2つの物体A(3.0kg)とB(4.0kg)の運動に関する問題です。AとBの加速度、糸の張力、Bが2.8m下降する時間、そのときの速度を求めます。重力加速度は9.8m/s29.8 m/s^2とします。
問題13は、傾斜30度の斜面上に置かれた2つの物体A(5.0kg)とB(2.0kg)の運動に関する問題です。Aを下から49Nの力で押し上げたときのA,Bの加速度と、AとBが及ぼし合う力を求めます。重力加速度は9.8m/s29.8 m/s^2とします。

2. 解き方の手順

**問題11**
(1) 等速度で下降しているとき、加速度は0なので、張力は重力と等しくなります。
T=mg=0.50kg×9.8m/s2=4.9NT = mg = 0.50 kg \times 9.8 m/s^2 = 4.9 N
(2) 上向きに1.2m/s21.2 m/s^2の加速度で上昇しているとき、運動方程式はTmg=maT - mg = maとなります。
T=m(g+a)=0.50kg×(9.8m/s2+1.2m/s2)=0.50kg×11.0m/s2=5.5NT = m(g + a) = 0.50 kg \times (9.8 m/s^2 + 1.2 m/s^2) = 0.50 kg \times 11.0 m/s^2 = 5.5 N
(3) 下向きに1.2m/s21.2 m/s^2の加速度で上昇しているとき、これは減速している状態です。運動方程式はTmg=maT - mg = -maとなります。
T=m(ga)=0.50kg×(9.8m/s21.2m/s2)=0.50kg×8.6m/s2=4.3NT = m(g - a) = 0.50 kg \times (9.8 m/s^2 - 1.2 m/s^2) = 0.50 kg \times 8.6 m/s^2 = 4.3 N
(4) 下向きに9.8m/s29.8 m/s^2の加速度で下降しているとき、自由落下している状態なので、張力は0になります。
T=0NT = 0 N
**問題12**
(1) AとBの運動方程式を立てます。Aは上向きを正、Bは下向きを正とします。
TmAg=mAaT - m_A g = m_A a
mBgT=mBam_B g - T = m_B a
2つの式を足し合わせると、
mBgmAg=(mA+mB)am_B g - m_A g = (m_A + m_B)a
a=mBmAmA+mBg=4.0kg3.0kg3.0kg+4.0kg×9.8m/s2=17×9.8m/s2=1.4m/s2a = \frac{m_B - m_A}{m_A + m_B} g = \frac{4.0 kg - 3.0 kg}{3.0 kg + 4.0 kg} \times 9.8 m/s^2 = \frac{1}{7} \times 9.8 m/s^2 = 1.4 m/s^2
(2) 糸の張力は、Aの運動方程式から求められます。
T=mA(g+a)=3.0kg×(9.8m/s2+1.4m/s2)=3.0kg×11.2m/s2=33.6NT = m_A (g + a) = 3.0 kg \times (9.8 m/s^2 + 1.4 m/s^2) = 3.0 kg \times 11.2 m/s^2 = 33.6 N
(3) Bが2.8m下降する時間を求めます。初期速度は0なので、x=12at2x = \frac{1}{2}at^2より、
2.8m=12×1.4m/s2×t22.8 m = \frac{1}{2} \times 1.4 m/s^2 \times t^2
t2=2×2.8m1.4m/s2=4s2t^2 = \frac{2 \times 2.8 m}{1.4 m/s^2} = 4 s^2
t=2st = 2 s
(4) Bが2.8m下降したときの速さを求めます。v=atv = atより、
v=1.4m/s2×2s=2.8m/sv = 1.4 m/s^2 \times 2 s = 2.8 m/s
**問題13**
(1) 斜面下向きを正とします。AとBに働く重力の斜面下向き成分は、それぞれmAgsin30m_A g \sin 30^\circmBgsin30m_B g \sin 30^\circです。AとBは接触しているので、一体として運動すると考えられます。運動方程式は、
mAgsin30+mBgsin3049N=(mA+mB)(a)m_A g \sin 30^\circ + m_B g \sin 30^\circ - 49 N = (m_A + m_B) (-a)
ただし、aは斜面上向きを正の方向とする加速度です。
(5.0kg+2.0kg)×9.8m/s2×1249N=(5.0kg+2.0kg)a(5.0 kg + 2.0 kg) \times 9.8 m/s^2 \times \frac{1}{2} - 49 N = - (5.0 kg + 2.0 kg)a
34.3N49N=7kg×a34.3 N - 49 N = -7 kg \times a
14.7N=7kg×a-14.7 N = -7 kg \times a
a=14.7N7kg=2.1m/s2a = \frac{14.7 N}{7 kg} = 2.1 m/s^2 (斜面上向き)
(2) AとBが及ぼしあう力は、Bに注目して考えます。Bの運動方程式は、Aから受ける力をFFとして、
mBgsin30+F=mB(a)m_B g \sin 30^\circ + F = m_B (-a)
2.0kg×9.8m/s2×12+F=2.0kg×(2.1m/s2)2.0 kg \times 9.8 m/s^2 \times \frac{1}{2} + F = 2.0 kg \times (-2.1 m/s^2)
9.8N+F=4.2N9.8 N + F = -4.2 N
F=14NF = -14 N
よって、互いに及ぼし合う力の大きさは14 Nです。

3. 最終的な答え

**問題11**
(1) 4.9 N
(2) 5.5 N
(3) 4.3 N
(4) 0 N
**問題12**
(1) 1.4 m/s2m/s^2
(2) 33.6 N
(3) 2 s
(4) 2.8 m/s
**問題13**
(1) 2.1 m/s2m/s^2 (斜面上向き)
(2) 14 N

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