正の定数 $a$ が与えられたとき、二つの円 $C_1: x^2 + y^2 - 2ax - 3a^2 = 0$ と $C_2: x^2 + y^2 - 2x + 4y + 4 = 0$ がある。 (1) 円 $C_1$ の中心の座標と半径を $a$ を用いて表す。 (2) 円 $C_1$ と円 $C_2$ の中心間の距離を $d$ とするとき、$d^2$ を $a$ を用いて表す。 (3) 円 $C_1$ と円 $C_2$ が異なる2点で交わるような $a$ の値の範囲を求める。

幾何学距離交点数式処理
2025/4/3

1. 問題の内容

正の定数 aa が与えられたとき、二つの円 C1:x2+y22ax3a2=0C_1: x^2 + y^2 - 2ax - 3a^2 = 0C2:x2+y22x+4y+4=0C_2: x^2 + y^2 - 2x + 4y + 4 = 0 がある。
(1) 円 C1C_1 の中心の座標と半径を aa を用いて表す。
(2) 円 C1C_1 と円 C2C_2 の中心間の距離を dd とするとき、d2d^2aa を用いて表す。
(3) 円 C1C_1 と円 C2C_2 が異なる2点で交わるような aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) 円 C1C_1 の方程式を平方完成する。
x22ax+y23a2=0x^2 - 2ax + y^2 - 3a^2 = 0
(xa)2a2+y23a2=0(x - a)^2 - a^2 + y^2 - 3a^2 = 0
(xa)2+y2=4a2(x - a)^2 + y^2 = 4a^2
したがって、円 C1C_1 の中心の座標は (a,0)(a, 0) であり、半径は 2a2a である。
(2) 円 C2C_2 の方程式を平方完成する。
x22x+y2+4y+4=0x^2 - 2x + y^2 + 4y + 4 = 0
(x1)21+(y+2)24+4=0(x - 1)^2 - 1 + (y + 2)^2 - 4 + 4 = 0
(x1)2+(y+2)2=1(x - 1)^2 + (y + 2)^2 = 1
したがって、円 C2C_2 の中心の座標は (1,2)(1, -2) であり、半径は 11 である。
C1C_1 の中心 (a,0)(a, 0) と円 C2C_2 の中心 (1,2)(1, -2) の間の距離 dd は、
d=(a1)2+(0(2))2=(a1)2+4d = \sqrt{(a - 1)^2 + (0 - (-2))^2} = \sqrt{(a - 1)^2 + 4}
d2=(a1)2+4=a22a+1+4=a22a+5d^2 = (a - 1)^2 + 4 = a^2 - 2a + 1 + 4 = a^2 - 2a + 5
(3) 円 C1C_1 と円 C2C_2 が異なる2点で交わるためには、以下の条件を満たす必要がある。
r1r2<d<r1+r2|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2
ここで、r1r_1 は円 C1C_1 の半径、r2r_2 は円 C2C_2 の半径である。
r1=2ar_1 = 2ar2=1r_2 = 1 なので、
2a1<a22a+5<2a+1|2a - 1| < \sqrt{a^2 - 2a + 5} < 2a + 1
まず、a22a+5<2a+1\sqrt{a^2 - 2a + 5} < 2a + 1 を考える。両辺を2乗すると、
a22a+5<(2a+1)2=4a2+4a+1a^2 - 2a + 5 < (2a + 1)^2 = 4a^2 + 4a + 1
0<3a2+6a40 < 3a^2 + 6a - 4
3a2+6a4>03a^2 + 6a - 4 > 0
解の公式より、a=6±364(3)(4)6=6±846=6±2216=1±213a = \frac{-6 \pm \sqrt{36 - 4(3)(-4)}}{6} = \frac{-6 \pm \sqrt{84}}{6} = \frac{-6 \pm 2\sqrt{21}}{6} = -1 \pm \frac{\sqrt{21}}{3}
a>0a > 0 より、a>1+213a > -1 + \frac{\sqrt{21}}{3}
次に、2a1<a22a+5|2a - 1| < \sqrt{a^2 - 2a + 5} を考える。両辺を2乗すると、
(2a1)2<a22a+5(2a - 1)^2 < a^2 - 2a + 5
4a24a+1<a22a+54a^2 - 4a + 1 < a^2 - 2a + 5
3a22a4<03a^2 - 2a - 4 < 0
解の公式より、a=2±44(3)(4)6=2±526=2±2136=1±133a = \frac{2 \pm \sqrt{4 - 4(3)(-4)}}{6} = \frac{2 \pm \sqrt{52}}{6} = \frac{2 \pm 2\sqrt{13}}{6} = \frac{1 \pm \sqrt{13}}{3}
1133<a<1+133\frac{1 - \sqrt{13}}{3} < a < \frac{1 + \sqrt{13}}{3}
a>0a > 0 より、0<a<1+1330 < a < \frac{1 + \sqrt{13}}{3}
a>1+213a > -1 + \frac{\sqrt{21}}{3} かつ 0<a<1+1330 < a < \frac{1 + \sqrt{13}}{3} である必要がある。
1+2130.5275-1 + \frac{\sqrt{21}}{3} \approx 0.5275
1+1331.5352\frac{1 + \sqrt{13}}{3} \approx 1.5352
2a>12a > 1 すなわち a>12a > \frac{1}{2} を満たし、 2a+1>02a + 1 > 0 は常に満たされる。
12<a<1+133\frac{1}{2} < a < \frac{1 + \sqrt{13}}{3}a>1+213a > -1 + \frac{\sqrt{21}}{3} より 1+213<a<1+133-1+\frac{\sqrt{21}}{3} < a < \frac{1+\sqrt{13}}{3}

3. 最終的な答え

(1) 円 C1C_1 の中心の座標: (a,0)(a, 0)、半径: 2a2a
(2) d2=a22a+5d^2 = a^2 - 2a + 5
(3) 1+213<a<1+133-1+\frac{\sqrt{21}}{3} < a < \frac{1+\sqrt{13}}{3}

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