(1) $\mathbb{R}^3$ の数ベクトル $\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2$ が一次独立であるとき、$\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_1 + \mathbf{a}_2$ も一次独立であることを示す。 (2) $\mathbb{R}^3$ の数ベクトルの組 $\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2$ が一次従属であるとき、$\mathbb{R}^3$ の任意の数ベクトル $\mathbf{a}$ に対して、組 $\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2, \mathbf{a}$ は一次従属であることを示す。

代数学線形代数一次独立一次従属ベクトル空間
2025/7/18

1. 問題の内容

(1) R3\mathbb{R}^3 の数ベクトル a1,a2\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2 が一次独立であるとき、a1,a1+a2\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_1 + \mathbf{a}_2 も一次独立であることを示す。
(2) R3\mathbb{R}^3 の数ベクトルの組 a1,a2\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2 が一次従属であるとき、R3\mathbb{R}^3 の任意の数ベクトル a\mathbf{a} に対して、組 a1,a2,a\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2, \mathbf{a} は一次従属であることを示す。

2. 解き方の手順

(1)
a1,a1+a2\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_1 + \mathbf{a}_2 が一次独立であることは、
c1a1+c2(a1+a2)=0c_1\mathbf{a}_1 + c_2(\mathbf{a}_1 + \mathbf{a}_2) = \mathbf{0} ならば c1=c2=0c_1 = c_2 = 0 であることを示すことで示せる。
c1a1+c2(a1+a2)=(c1+c2)a1+c2a2=0c_1\mathbf{a}_1 + c_2(\mathbf{a}_1 + \mathbf{a}_2) = (c_1 + c_2)\mathbf{a}_1 + c_2\mathbf{a}_2 = \mathbf{0}
ここで、a1,a2\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2 は一次独立なので、c1+c2=0c_1 + c_2 = 0 かつ c2=0c_2 = 0 が成り立つ。
c2=0c_2 = 0 より、c1+c2=c1=0c_1 + c_2 = c_1 = 0 となる。
したがって、c1=c2=0c_1 = c_2 = 0 なので、a1,a1+a2\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_1 + \mathbf{a}_2 は一次独立である。
(2)
a1,a2\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2 が一次従属であるので、ある定数 c1,c2c_1, c_2 (ただし、c1,c2c_1, c_2 の少なくとも一方は 0 でない) が存在して、
c1a1+c2a2=0c_1\mathbf{a}_1 + c_2\mathbf{a}_2 = \mathbf{0}
が成り立つ。
このとき、a1,a2,a\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2, \mathbf{a} に対して、
c1a1+c2a2+0a=0c_1\mathbf{a}_1 + c_2\mathbf{a}_2 + 0\mathbf{a} = \mathbf{0}
が成り立つ。ここで、c1,c2c_1, c_2 の少なくとも一方は 0 でないので、c1,c2,0c_1, c_2, 0 の少なくとも一つは 0 でない。
したがって、a1,a2,a\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2, \mathbf{a} は一次従属である。

3. 最終的な答え

(1) a1,a1+a2\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_1 + \mathbf{a}_2 は一次独立である。
(2) a1,a2,a\mathbf{a}_1, \mathbf{a}_2, \mathbf{a} は一次従属である。

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