曲線 $C: \begin{cases} x = t - \sin t \\ y = 1 - \cos t \end{cases} (0 \le t \le 2\pi)$ と $x$ 軸で囲まれた部分を、$x$ 軸のまわりに1回転してできる回転体の体積 $V$ を求める問題です。途中の積分計算の空欄を埋める必要があります。

解析学回転体体積積分パラメータ表示三角関数
2025/3/11

1. 問題の内容

曲線 C:{x=tsinty=1cost(0t2π)C: \begin{cases} x = t - \sin t \\ y = 1 - \cos t \end{cases} (0 \le t \le 2\pi)xx 軸で囲まれた部分を、xx 軸のまわりに1回転してできる回転体の体積 VV を求める問題です。途中の積分計算の空欄を埋める必要があります。

2. 解き方の手順

まず、回転体の体積の公式から V=π02πy2dxV = \pi \int_0^{2\pi} y^2 dx が与えられています。
次に、パラメータ表示された曲線であるため、dxdxdtdt で表す必要があります。
x=tsintx = t - \sin t より、dx=(1cost)dtdx = (1 - \cos t) dt となります。
また、y=1costy = 1 - \cos t であるので、y2=(1cost)2y^2 = (1 - \cos t)^2 です。
これらを代入すると、V=π02π(1cost)2(1cost)dt=π02π(1cost)3dtV = \pi \int_0^{2\pi} (1 - \cos t)^2 (1 - \cos t) dt = \pi \int_0^{2\pi} (1 - \cos t)^3 dt となります。
したがって、空欄1には 1cost1 - \cos t が入ります。
次に、(1cost)3(1 - \cos t)^3 を展開します。
(1cost)3=13cost+3cos2tcos3t(1 - \cos t)^3 = 1 - 3\cos t + 3\cos^2 t - \cos^3 t となります。
したがって、V=π02π(13cost+3cos2tcos3t)dtV = \pi \int_0^{2\pi} (1 - 3\cos t + 3\cos^2 t - \cos^3 t) dt となります。
よって、空欄2には3、空欄3には3が入ります。
最後に、積分を計算します。
02π1dt=2π\int_0^{2\pi} 1 dt = 2\pi
02πcostdt=0\int_0^{2\pi} \cos t dt = 0
02πcos2tdt=02π1+cos2t2dt=[t2+sin2t4]02π=π\int_0^{2\pi} \cos^2 t dt = \int_0^{2\pi} \frac{1 + \cos 2t}{2} dt = \left[ \frac{t}{2} + \frac{\sin 2t}{4} \right]_0^{2\pi} = \pi
02πcos3tdt=02πcost(1sin2t)dt=02πcostdt02πcostsin2tdt=0[sin3t3]02π=0\int_0^{2\pi} \cos^3 t dt = \int_0^{2\pi} \cos t (1 - \sin^2 t) dt = \int_0^{2\pi} \cos t dt - \int_0^{2\pi} \cos t \sin^2 t dt = 0 - \left[ \frac{\sin^3 t}{3} \right]_0^{2\pi} = 0
したがって、V=π02π(13cost+3cos2tcos3t)dt=π(2π0+3π0)=5π2V = \pi \int_0^{2\pi} (1 - 3\cos t + 3\cos^2 t - \cos^3 t) dt = \pi (2\pi - 0 + 3\pi - 0) = 5\pi^2 となります。
よって、空欄4には5が入ります。

3. 最終的な答え

空欄1: 1cost1 - \cos t
空欄2: 3
空欄3: 3
空欄4: 5
V=5π2V = 5\pi^2

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