ある時点0の日の株価を $s_0$ とし、$s_0 = 14000$ のとき、以下の問いに答えます。 1. 1日後の株価 $S_1$ を $s_0$ と $X_1$ を用いて表現してください。
2025/7/20
1. 問題の内容
ある時点0の日の株価を とし、 のとき、以下の問いに答えます。
1. 1日後の株価 $S_1$ を $s_0$ と $X_1$ を用いて表現してください。
2. 2日後の株価 $S_2$ を $s_0$ と $X_1$ と $X_2$ を用いて表現してください。
3. $h$ 日後の株価 $S_h$ を $s_0$ と $\{X_t\}_{t=1}^h$ を用いて表現してください。
4. 変化量 $X_t$ が $X_t \sim N(-10, 220^2)$ という確率変数であるとき、$S_h$ はどのような分布に従いますか($X_t$ は異なる時点で互いに独立であるとする)。
5. 20日後に現在よりも5%以上株価が下がっている確率はいくらですか。
6. 20日後に現在の水準に対して、±2.5%以内に収まっている確率はいくらですか。
2. 解き方の手順
1. 1日後の株価 $S_1$ は、初期株価 $s_0$ に1日目の変化量 $X_1$ を加えたものなので、$S_1 = s_0 + X_1$ となります。
2. 2日後の株価 $S_2$ は、初期株価 $s_0$ に1日目の変化量 $X_1$ と2日目の変化量 $X_2$ を加えたものなので、$S_2 = s_0 + X_1 + X_2$ となります。
3. $h$ 日後の株価 $S_h$ は、初期株価 $s_0$ に1日から $h$ 日目までの変化量 $X_t$ を全て加えたものなので、$S_h = s_0 + \sum_{t=1}^h X_t$ となります。
4. $X_t \sim N(-10, 220^2)$ であり、$X_t$ は互いに独立であるため、$\sum_{t=1}^h X_t$ は正規分布に従います。
平均は となり、分散は となります。
したがって、 は、平均 、分散 の正規分布に従います。
つまり、 です。
5. 20日後の株価 $S_{20}$ が現在よりも5%以上下がるということは、$S_{20} < 0.95s_0$ となることです。
なので、 すなわち です。
を計算します。
標準正規分布表から .
したがって、20日後に現在よりも5%以上株価が下がっている確率は約30.5%です。
6. 20日後に現在の水準に対して±2.5%以内に収まっているということは、$0.975s_0 < S_{20} < 1.025s_0$ となることです。
なので、 です。
を計算します。
.
したがって、20日後に現在の水準に対して±2.5%以内に収まっている確率は約27.3%です。