グラフで表された20人のテストの点数分布から、平均値、中央値、最頻値、標準偏差を求める問題です。標準偏差は小数点以下第一位を四捨五入して整数値で答えます。

確率論・統計学平均値中央値最頻値標準偏差分散加重平均
2025/7/21
## 問題3

1. 問題の内容

グラフで表された20人のテストの点数分布から、平均値、中央値、最頻値、標準偏差を求める問題です。標準偏差は小数点以下第一位を四捨五入して整数値で答えます。

2. 解き方の手順

まず、グラフから各点数の人数を読み取ります。
40点:1人
50点:3人
60点:6人
70点:5人
80点:2人
90点:2人
100点:1人
* 平均値:各点数に人数を掛けたものの総和を総人数で割ります。
平均値=(40×1)+(50×3)+(60×6)+(70×5)+(80×2)+(90×2)+(100×1)20\text{平均値} = \frac{(40 \times 1) + (50 \times 3) + (60 \times 6) + (70 \times 5) + (80 \times 2) + (90 \times 2) + (100 \times 1)}{20}
平均値=40+150+360+350+160+180+10020=134020=67\text{平均値} = \frac{40 + 150 + 360 + 350 + 160 + 180 + 100}{20} = \frac{1340}{20} = 67
* 中央値:データを小さい順に並べたときの中央の値です。20人なので、10番目と11番目のデータの平均を取ります。
データは小さい順に、40, 50, 50, 50, 60, 60, 60, 60, 60, 60, 70, 70, 70, 70, 70, 80, 80, 90, 90, 100 となります。
10番目は60点、11番目は70点なので、中央値は60+702=65\frac{60+70}{2} = 65点です。
* 最頻値:最も人数の多い点数です。グラフより60点が6人なので、最頻値は60点です。
* 標準偏差:

1. 分散を求めます。分散は、各データの「平均値との差の2乗」を合計し、データの個数で割ったものです。

分散=i=120(xixˉ)220\text{分散} = \frac{\sum_{i=1}^{20}(x_i - \bar{x})^2}{20}
$\begin{aligned}
\text{分散} &= \frac{(40-67)^2 + 3(50-67)^2 + 6(60-67)^2 + 5(70-67)^2 + 2(80-67)^2 + 2(90-67)^2 + (100-67)^2}{20} \\
&= \frac{27^2 + 3(17^2) + 6(7^2) + 5(3^2) + 2(13^2) + 2(23^2) + 33^2}{20} \\
&= \frac{729 + 3(289) + 6(49) + 5(9) + 2(169) + 2(529) + 1089}{20} \\
&= \frac{729 + 867 + 294 + 45 + 338 + 1058 + 1089}{20} \\
&= \frac{4420}{20} = 221
\end{aligned}$

2. 標準偏差は分散の平方根です。

標準偏差=分散=22114.87\text{標準偏差} = \sqrt{\text{分散}} = \sqrt{221} \approx 14.87
小数点以下第一位で四捨五入すると、標準偏差は15点です。

3. 最終的な答え

* 平均値:67点
* 中央値:65点
* 最頻値:60点
* 標準偏差:15点
## 問題4

1. 問題の内容

80個のデータがあり、そのうち20個のデータの平均値と分散、残り60個のデータの平均値と分散が与えられています。このとき、データ全体の平均値と分散を求めます。

2. 解き方の手順

* 全体の平均値:
20個のデータの平均値は16、60個のデータの平均値は12なので、全体の平均値は加重平均で求められます。
全体の平均値=(20×16)+(60×12)80=320+72080=104080=13\text{全体の平均値} = \frac{(20 \times 16) + (60 \times 12)}{80} = \frac{320 + 720}{80} = \frac{1040}{80} = 13
* 全体の分散:
全体の分散を求めるには、各データの平均からの偏差の二乗和を計算する必要があります。
そのため、まず、各データ群の二乗和を求めます。
分散の定義より、V=1ni=1n(xixˉ)2V = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n (x_i - \bar{x})^2 とかけるので、
i=1n(xixˉ)2=nV\sum_{i=1}^n (x_i - \bar{x})^2 = nV となります。
20個のデータについて、分散は24、平均値は16なので、
i=120(xi16)2=20×24=480\sum_{i=1}^{20} (x_i - 16)^2 = 20 \times 24 = 480
60個のデータについて、分散は28、平均値は12なので、
i=160(xi12)2=60×28=1680\sum_{i=1}^{60} (x_i - 12)^2 = 60 \times 28 = 1680
全体の分散は、各データの平均からの偏差の二乗和を合計し、データの個数で割ったものなので、
$\begin{aligned}
\text{全体の分散} &= \frac{\sum_{i=1}^{20} (x_i - 13)^2 + \sum_{i=21}^{80} (x_i - 13)^2}{80}
\end{aligned}$
ここで、偏差の二乗和を展開すると、
(xi13)2=(xi16+3)2=(xi16)2+6(xi16)+9(x_i - 13)^2 = (x_i - 16 + 3)^2 = (x_i - 16)^2 + 6(x_i - 16) + 9
(xi13)2=(xi121)2=(xi12)22(xi12)+1(x_i - 13)^2 = (x_i - 12 - 1)^2 = (x_i - 12)^2 - 2(x_i - 12) + 1
各データ群の偏差の二乗和を計算するために、i=1n(xixˉ)\sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{x}) を計算する必要があります。
しかし、平均の定義より、i=1n(xixˉ)=0\sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{x}) = 0 なので、
i=120(xi13)2=i=120((xi16)+3)2=i=120(xi16)2+20×32=480+180=660\sum_{i=1}^{20} (x_i - 13)^2 = \sum_{i=1}^{20} ((x_i - 16) + 3)^2 = \sum_{i=1}^{20} (x_i - 16)^2 + 20 \times 3^2 = 480 + 180 = 660
i=2180(xi13)2=i=2180((xi12)1)2=i=2180(xi12)2+60×12=1680+60=1740\sum_{i=21}^{80} (x_i - 13)^2 = \sum_{i=21}^{80} ((x_i - 12) - 1)^2 = \sum_{i=21}^{80} (x_i - 12)^2 + 60 \times 1^2 = 1680 + 60 = 1740
$\begin{aligned}
\text{全体の分散} &= \frac{\sum_{i=1}^{20} (x_i - 13)^2 + \sum_{i=21}^{80} (x_i - 13)^2}{80} = \frac{660 + 1740}{80} = \frac{2400}{80} = 30
\end{aligned}$

3. 最終的な答え

* 平均値:13
* 分散:30

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