逆三角関数 $\sin^{-1}(2x^2 - 1)$ の導関数を、$0 < x < 1$ の範囲で求めます。

解析学導関数逆三角関数微分置換積分
2025/7/21

1. 問題の内容

逆三角関数 sin1(2x21)\sin^{-1}(2x^2 - 1) の導関数を、0<x<10 < x < 1 の範囲で求めます。

2. 解き方の手順

まず、x=cosθx = \cos{\theta} と置換します。0<x<10 < x < 1 なので、0<cosθ<10 < \cos{\theta} < 1 となり、0<θ<π20 < \theta < \frac{\pi}{2} であることがわかります。
このとき、2x21=2cos2θ1=cos2θ2x^2 - 1 = 2\cos^2{\theta} - 1 = \cos{2\theta} となります。
したがって、sin1(2x21)=sin1(cos2θ)\sin^{-1}(2x^2 - 1) = \sin^{-1}(\cos{2\theta}) となります。
cos2θ=sin(π22θ)\cos{2\theta} = \sin(\frac{\pi}{2} - 2\theta) であるから、
sin1(2x21)=sin1(sin(π22θ))=π22θ\sin^{-1}(2x^2 - 1) = \sin^{-1}(\sin(\frac{\pi}{2} - 2\theta)) = \frac{\pi}{2} - 2\theta となります。ここで、π2π22θπ2-\frac{\pi}{2} \le \frac{\pi}{2}-2\theta \le \frac{\pi}{2}を満たすようにθ\thetaの範囲を定めなければいけません。
0<θ<π20 < \theta < \frac{\pi}{2}よりπ<2θ<0-\pi<-2\theta<0なので π2<π22θ<π2-\frac{\pi}{2}<\frac{\pi}{2}-2\theta<\frac{\pi}{2}が成立します。
ゆえにsin1(2x21)=π22θ\sin^{-1}(2x^2 - 1) = \frac{\pi}{2} - 2\theta が成立します。
θ=cos1x\theta = \cos^{-1} x より、sin1(2x21)=π22cos1x\sin^{-1}(2x^2 - 1) = \frac{\pi}{2} - 2\cos^{-1} x となります。
両辺を xx で微分すると、
ddxsin1(2x21)=ddx(π22cos1x)=2ddxcos1x\frac{d}{dx} \sin^{-1}(2x^2 - 1) = \frac{d}{dx} (\frac{\pi}{2} - 2\cos^{-1} x) = -2 \frac{d}{dx} \cos^{-1} x
cos1x\cos^{-1} x の微分は 11x2-\frac{1}{\sqrt{1 - x^2}} であるから、
ddxsin1(2x21)=2(11x2)=21x2\frac{d}{dx} \sin^{-1}(2x^2 - 1) = -2 (-\frac{1}{\sqrt{1 - x^2}}) = \frac{2}{\sqrt{1 - x^2}}
となります。

3. 最終的な答え

21x2\frac{2}{\sqrt{1 - x^2}}

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