1から6の目が等しい確率で出るサイコロを投げ、出た目×50円が賞金としてもらえる。ただし、1回サイコロを投げるのに150円の参加費が必要である。このゲームで得られるお金(賞金-参加費)を確率変数$X$で表すとき、$X$の分散$V[X]$を求めよ。また、参加費が200円に変わった場合の確率変数$Y$に対して、$Y$の期待値と分散が$X$の期待値と分散と比較してどうなるかを答えよ。

確率論・統計学確率変数期待値分散サイコロ
2025/7/21

1. 問題の内容

1から6の目が等しい確率で出るサイコロを投げ、出た目×50円が賞金としてもらえる。ただし、1回サイコロを投げるのに150円の参加費が必要である。このゲームで得られるお金(賞金-参加費)を確率変数XXで表すとき、XXの分散V[X]V[X]を求めよ。また、参加費が200円に変わった場合の確率変数YYに対して、YYの期待値と分散がXXの期待値と分散と比較してどうなるかを答えよ。

2. 解き方の手順

問1:確率変数 XX の分散 V[X]V[X] を求める
* 確率変数 XX の取りうる値と確率を計算する。
サイコロの出目が1から6の場合、賞金はそれぞれ50円、100円、150円、200円、250円、300円となる。参加費が150円なので、得られるお金 XX はそれぞれ -100円、-50円、0円、50円、100円、150円となる。各目の出る確率は等しく1/6である。
* 確率変数 XX の期待値 E[X]E[X] を計算する。
E[X]=(100+(50)+0+50+100+150)/6=150/6=25E[X] = (-100 + (-50) + 0 + 50 + 100 + 150) / 6 = 150/6 = 25
* 確率変数 X2X^2 の期待値 E[X2]E[X^2] を計算する。
E[X2]=((100)2+(50)2+02+502+1002+1502)/6=(10000+2500+0+2500+10000+22500)/6=47500/6E[X^2] = ((-100)^2 + (-50)^2 + 0^2 + 50^2 + 100^2 + 150^2) / 6 = (10000 + 2500 + 0 + 2500 + 10000 + 22500) / 6 = 47500/6
* 確率変数 XX の分散 V[X]V[X] を計算する。
V[X]=E[X2](E[X])2=47500/6(25)2=47500/6625=47500/63750/6=43750/6=21875/3V[X] = E[X^2] - (E[X])^2 = 47500/6 - (25)^2 = 47500/6 - 625 = 47500/6 - 3750/6 = 43750/6 = 21875/3
問2:確率変数 YY の期待値と分散を XX の期待値と分散と比較する
* 確率変数 YY は参加費が200円に変わった場合の得られるお金を表す。サイコロの出目が1から6の場合、賞金はそれぞれ50円、100円、150円、200円、250円、300円となる。参加費が200円なので、得られるお金 YY はそれぞれ -150円、-100円、-50円、0円、50円、100円となる。
* Y=X50Y = X - 50 となるため、E[Y]=E[X]50=2550=25E[Y] = E[X] - 50 = 25 - 50 = -25 であり、V[Y]=V[X]V[Y] = V[X] となる。
したがって、YY の期待値は XX の期待値よりも小さく、YY の分散は XX の分散と等しい。

3. 最終的な答え

問1: 21875/3
問2: Yの期待値は、Xの期待値よりも小さく、分散はXの分散と等しい。

「確率論・統計学」の関連問題

1から5までの数字が書かれた5枚のカードがあり、それぞれにA, B, Cのいずれかのスタンプを押します。 (1) 使わないスタンプがあってもよい場合の押し方の総数を求めます。 (2) 使わないスタンプ...

組み合わせ場合の数重複組み合わせ
2025/7/22

母平均$\mu = 12$の正規母集団から4個のデータ3, 9, 11, 17を抽出した。標本平均、標本分散、標本標準偏差を計算し、統計量Tを計算する問題です。

標本平均標本分散標本標準偏差統計量T正規母集団
2025/7/22

5個の蝶の体長(76ミリ、85ミリ、82ミリ、80ミリ、77ミリ)が与えられたとき、母分散 $\sigma^2$ の95%信頼区間を求める問題です。標本平均 $\bar{x}$、標本分散 $s^2$、...

統計的推定信頼区間母分散カイ二乗分布
2025/7/22

ある蝶の体長が正規母集団に従うとき、観測された5個体の体長(76ミリ、85ミリ、82ミリ、80ミリ、77ミリ)を用いて、母分散 $\sigma^2$ の95%信頼区間を求める問題です。

統計的推定信頼区間母分散カイ二乗分布
2025/7/22

蝶の体長が正規母集団に従うとき、観測された4個体の体長(76ミリ、77ミリ、83ミリ、84ミリ)から、母分散$\sigma^2$の95%信頼区間を求める。

統計的推定信頼区間母分散カイ二乗分布
2025/7/22

正規母集団から抽出された4つのデータ(3, 9, 11, 17)が与えられたとき、以下の値を計算する問題です。 (1) 標本平均 $\bar{x}$ (2) 標本分散 $s^2$ (3) 標本標準偏差...

標本平均標本分散標本標準偏差カイ二乗分布統計的推測
2025/7/22

10人の生徒を、指定された人数構成のグループに分ける方法の数を求める問題です。具体的には、以下の4つの場合について、グループ分けの方法の数を求めます。 (1) 7人と3人のグループに分ける。 (2) ...

組み合わせ場合の数順列
2025/7/22

男子8人、女子4人の合計12人から6人を選んでAグループとし、残りの6人をBグループとする。以下の4つの条件を満たすようなグループ分けの方法の数を求める。 (1) Aグループがすべて男子となる場合 (...

組み合わせ場合の数グループ分け二項係数
2025/7/22

画像に表示されている、統計学における標本平均と標本分散に関する穴埋め問題を解きます。具体的には、以下の項目を埋めます。 * 標本平均の定義 * 標本平均の分布に関する性質(母平均との関係、母分...

標本平均標本分散統計確率分布カイ二乗分布正規分布期待値分散
2025/7/22

異なる6個の玉を、3つの袋にそれぞれ1個、2個、3個ずつ入れる方法は何通りあるかを求める問題です。

組み合わせ場合の数
2025/7/22