ある日の数学の試験の平均点がA組、B組、C組の男女別に整理された表が与えられています。この表をもとに、以下の3つの問いに答えます。 (1) A組の平均点を求め、B組の平均点がA組の平均点と等しいときの$x$の値を求めます。 (2) C組の平均点がA組の平均点以上であり、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上であるような$x$の値を全て求めます。 (3) 後日、試験を欠席していたC組の2人の男子が同じ試験を受験しました。この2人の得点の和を$k$点とするとき、当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、$x$の値がただ1つに定まるような$k$の値を全て求めます。ただし、$x$は1以上39以下の整数であり、個人の得点は全て整数値とします。

代数学平均不等式連立方程式
2025/7/21

1. 問題の内容

ある日の数学の試験の平均点がA組、B組、C組の男女別に整理された表が与えられています。この表をもとに、以下の3つの問いに答えます。
(1) A組の平均点を求め、B組の平均点がA組の平均点と等しいときのxxの値を求めます。
(2) C組の平均点がA組の平均点以上であり、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上であるようなxxの値を全て求めます。
(3) 後日、試験を欠席していたC組の2人の男子が同じ試験を受験しました。この2人の得点の和をkk点とするとき、当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、xxの値がただ1つに定まるようなkkの値を全て求めます。ただし、xxは1以上39以下の整数であり、個人の得点は全て整数値とします。

2. 解き方の手順

(1) A組の平均点を求めます。
A組の平均点は、(男子の合計点 + 女子の合計点) / (男子の人数 + 女子の人数) で計算できます。
男子の合計点は 32×60=192032 \times 60 = 1920
女子の合計点は 8×70=5608 \times 70 = 560
A組の平均点は (1920+560)/(32+8)=2480/40=62(1920 + 560) / (32 + 8) = 2480 / 40 = 62
次に、B組の平均点がA組の平均点(62点)と等しいときのxxの値を求めます。
B組の男子の合計点は (40x)×65(40-x) \times 65
B組の女子の合計点は x×55x \times 55
B組の人数は (40x)+x=40(40-x) + x = 40
B組の平均点は (40x)×65+x×5540\frac{(40-x) \times 65 + x \times 55}{40}
これが62点と等しいので、
(40x)×65+x×5540=62\frac{(40-x) \times 65 + x \times 55}{40} = 62
(40x)×65+x×55=62×40(40-x) \times 65 + x \times 55 = 62 \times 40
260065x+55x=24802600 - 65x + 55x = 2480
10x=120-10x = -120
x=12x = 12
(2) C組の平均点がA組の平均点(62点)以上である条件を求めます。
C組の男子の合計点は (x+5)×59(x+5) \times 59
C組の女子の合計点は (40x)×64(40-x) \times 64
C組の人数は (x+5)+(40x)=45(x+5) + (40-x) = 45
C組の平均点は (x+5)×59+(40x)×6445\frac{(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64}{45}
これが62点以上であるので、
(x+5)×59+(40x)×644562\frac{(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64}{45} \ge 62
(x+5)×59+(40x)×6462×45(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64 \ge 62 \times 45
59x+295+256064x279059x + 295 + 2560 - 64x \ge 2790
5x+28552790-5x + 2855 \ge 2790
5x65-5x \ge -65
x13x \le 13
次に、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上である条件を求めます。
B組の合計点は (40x)×65+x×55=260010x(40-x) \times 65 + x \times 55 = 2600 - 10x
C組の合計点は (x+5)×59+(40x)×64=5x+2855(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64 = -5x + 2855
(260010x)(5x+2855)300| (2600 - 10x) - (-5x + 2855) | \ge 300
5x255300| -5x - 255 | \ge 300
5x+255300| 5x + 255 | \ge 300
5x+2553005x + 255 \ge 300 または 5x+2553005x + 255 \le -300
5x455x \ge 45 または 5x5555x \le -555
x9x \ge 9 または x111x \le -111
xxは1以上39以下の整数なので、x9x \ge 9
したがって、9x139 \le x \le 13 となります。
xxのとりうる値は9, 10, 11, 12, 13です。
(3) 後日、試験を欠席していたC組の2人の男子が同じ試験を受験し、この2人の得点の和をkkとします。
当初、C組の平均点がA組の平均点以上でしたが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなったとします。xxの値がただ1つに定まるようなkkの値を全て求めます。
当初のC組の平均点は(x+5)×59+(40x)×6445\frac{(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64}{45}であり、これは62以上でした。
2人の男子の得点を加えた後のC組の平均点は (x+5)×59+(40x)×64+k47\frac{(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64 + k}{47}
これが62より小さくなったので、(x+5)×59+(40x)×64+k47<62\frac{(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64 + k}{47} < 62
(x+5)×59+(40x)×64+k<62×47(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64 + k < 62 \times 47
5x+2855+k<2914-5x + 2855 + k < 2914
k<5x+59k < 5x + 59
当初、C組の平均点はA組の平均点以上でしたので、(2)よりx13x \le 13
また、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上である条件はx9x \ge 9でした。
したがって、9x139 \le x \le 13です。
x=9,10,11,12,13x = 9, 10, 11, 12, 13のいずれかです。
新しい平均点は62未満になるためには、k<5x+59k < 5x + 59を満たす必要があります。
xxがただ一つに定まるためには、kkの値によってxxの値が一つだけ決まる必要があります。
つまり、あるkkの値に対して、k<5x+59k < 5x + 59を満たすxxの値が一つだけになる必要があります。
x=9x = 9のとき、k<5×9+59=104k < 5 \times 9 + 59 = 104
x=10x = 10のとき、k<5×10+59=109k < 5 \times 10 + 59 = 109
x=11x = 11のとき、k<5×11+59=114k < 5 \times 11 + 59 = 114
x=12x = 12のとき、k<5×12+59=119k < 5 \times 12 + 59 = 119
x=13x = 13のとき、k<5×13+59=124k < 5 \times 13 + 59 = 124
もし 104k<109104 \le k < 109 ならば、x=9x = 9
もし 109k<114109 \le k < 114 ならば、x=9,10x = 9, 10
もし 114k<119114 \le k < 119 ならば、x=9,10,11x = 9, 10, 11
もし 119k<124119 \le k < 124 ならば、x=9,10,11,12x = 9, 10, 11, 12
kk104k<109104 \le k < 109の範囲であれば、xxは9に確定します。したがって、k=104,105,106,107,108k = 104, 105, 106, 107, 108
kk109k<114109 \le k < 114の範囲であれば、xxは確定しません。
kk114k<119114 \le k < 119の範囲であれば、xxは確定しません。
kk119k<124119 \le k < 124の範囲であれば、xxは確定しません。
したがって、xxの値がただ一つに定まるようなkkの値は、104, 105, 106, 107, 108です。

3. 最終的な答え

(1) A組の平均点は62点、x=12x=12
(2) x=9,10,11,12,13x = 9, 10, 11, 12, 13
(3) k=104,105,106,107,108k = 104, 105, 106, 107, 108

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