(1) 不等式 $x^2 + 3x - 40 < 0$ と $x^2 - 5x - 6 > 0$ を同時に満たす $x$ の値の範囲を求めます。 (2) (1)で求めた $x$ の範囲において、不等式 $x^2 - ax - 6a^2 > 0$ が成り立つような定数 $a$ の値の範囲を、$a < 0$, $a = 0$, $a > 0$ の3つの場合に分けて求めます。

1. 問題の内容

(1) 不等式 $x^2 + 3x - 40 < 0$ と $x^2 - 5x - 6 > 0$ を同時に満たす $x$ の値の範囲を求めます。

(2) (1)で求めた $x$ の範囲において、不等式 $x^2 - ax - 6a^2 > 0$ が成り立つような定数 $a$ の値の範囲を、$a < 0$, $a = 0$, $a > 0$ の3つの場合に分けて求めます。

2. 解き方の手順

(1)

まず、$x^2 + 3x - 40 < 0$ を解きます。

$(x+8)(x-5) < 0$ より、$-8 < x < 5$。

次に、$x^2 - 5x - 6 > 0$ を解きます。

$(x-6)(x+1) > 0$ より、$x < -1$ または $x > 6$。

これらを同時に満たす $x$ の範囲は、$-8 < x < -1$。

(2)

(1)で求めた範囲 $-8 < x < -1$ において、$x^2 - ax - 6a^2 > 0$ が成り立つような $a$ の範囲を求めます。

$x^2 - ax - 6a^2 > 0$ は $(x - 3a)(x + 2a) > 0$ と因数分解できます。

(i) $a < 0$ のとき

$3a < -2a$ であるから、$(x - 3a)(x + 2a) > 0$ より、$x < 3a$ または $x > -2a$。

$-8 < x < -1$ で $(x - 3a)(x + 2a) > 0$ が成り立つためには、

$-1 \le 3a$　または　$-2a \le -8$

$3a \ge -1$ より $a \ge -\frac{1}{3}$

$-2a \le -8$ より $a \ge 4$

$a < 0$ より $-\frac{1}{3} \le a < 0$

(ii) $a = 0$ のとき

$x^2 > 0$ となり、$x \neq 0$ であれば常に成り立ちます。

$-8 < x < -1$ の範囲では $x \neq 0$ なので、$a = 0$ は条件を満たします。

(iii) $a > 0$ のとき

$-2a < 3a$ であるから、$(x - 3a)(x + 2a) > 0$ より、$x < -2a$ または $x > 3a$。

$-8 < x < -1$ で $(x - 3a)(x + 2a) > 0$ が成り立つためには、

$-2a \ge -1$　または　$3a \ge 5$

$-2a \ge -1$ より $a \le \frac{1}{2}$

$3a \ge -1$を満たしていればいい．$-8 < x < -1$の範囲に3a が含まれないためには$3a \geq -1$

$3a \ge -8$

したがって、$3a \ge 5$ より $a \ge \frac{5}{3}$。

$a > 0$ より、$\frac{5}{3} \le a$

3. 最終的な答え

(1) $-8 < x < -1$

(2)

(i) $-\frac{1}{3} \le a < 0$

(ii) $a = 0$

(iii) $a \ge \frac{5}{3}$