曲線 $y = -\log x$ 上の点 $(t, -\log t)$ における接線と、$x$軸、$y$軸とで囲まれてできる三角形の面積の最大値を求める。ただし、$0 < t < 1$ とする。

1. 問題の内容

曲線 $y = -\log x$ 上の点 $(t, -\log t)$ における接線と、$x$軸、$y$軸とで囲まれてできる三角形の面積の最大値を求める。ただし、$0 < t < 1$ とする。

2. 解き方の手順

ステップ1: 接線を求める

$y = -\log x$ を微分すると $y' = -\frac{1}{x}$ となる。

点 $(t, -\log t)$ における接線の傾きは $-\frac{1}{t}$ である。

接線の方程式は、点 $(t, -\log t)$ を通り傾き $-\frac{1}{t}$ の直線なので、

$y - (-\log t) = -\frac{1}{t}(x - t)$

$y = -\frac{1}{t}x + 1 - \log t$

ステップ2: x切片とy切片を求める

x切片は $y = 0$ のときなので、

$0 = -\frac{1}{t}x + 1 - \log t$

$\frac{1}{t}x = 1 - \log t$

$x = t(1 - \log t)$

y切片は $x = 0$ のときなので、

$y = 1 - \log t$

ステップ3: 三角形の面積を求める

三角形の面積 $S$ は、

$S = \frac{1}{2} \times t(1 - \log t) \times (1 - \log t) = \frac{1}{2}t(1 - \log t)^2$

ステップ4: 面積の最大値を求める

$S = \frac{1}{2}t(1 - \log t)^2$ を $t$ で微分する。

$\frac{dS}{dt} = \frac{1}{2}(1 - \log t)^2 + \frac{1}{2}t \cdot 2(1 - \log t) \cdot (-\frac{1}{t})$

$= \frac{1}{2}(1 - \log t)^2 - (1 - \log t)$

$= \frac{1}{2}(1 - \log t)[(1 - \log t) - 2]$

$= \frac{1}{2}(1 - \log t)(-1 - \log t)$

$\frac{dS}{dt} = 0$ となるのは、$1 - \log t = 0$ または $-1 - \log t = 0$ のとき。

$1 - \log t = 0$ より $\log t = 1$, よって $t = e$。しかし、$0 < t < 1$ なので不適。

$-1 - \log t = 0$ より $\log t = -1$, よって $t = e^{-1} = \frac{1}{e}$。これは $0 < t < 1$ を満たす。

$\frac{dS}{dt}$ の符号を調べる。$0 < t < \frac{1}{e}$ のとき、$\log t < -1$ なので、 $1 - \log t > 0$ かつ $-1 - \log t > 0$。よって $\frac{dS}{dt} > 0$。

$\frac{1}{e} < t < 1$ のとき、$-1 < \log t < 0$ なので、$1 - \log t > 0$ かつ $-1 - \log t < 0$。よって $\frac{dS}{dt} < 0$。

したがって、$t = \frac{1}{e}$ で面積 $S$ は極大かつ最大となる。

$t = \frac{1}{e}$ のとき、

$S = \frac{1}{2} \cdot \frac{1}{e} (1 - \log \frac{1}{e})^2 = \frac{1}{2e} (1 - (-1))^2 = \frac{1}{2e} \cdot 4 = \frac{2}{e}$

3. 最終的な答え

$\frac{2}{e}$