(1) 0, 1, 2, 3, 4, 5 の6種類の数字を用いて4桁以下の正の整数を何個作れるか。ただし、同じ数字を繰り返し用いてもよい。 (2) 9人を区別をしない2つの部屋に入れる方法は何通りあるか。ただし、それぞれの部屋には少なくとも1人は入れるものとする。

離散数学場合の数組み合わせ整数
2025/7/21

1. 問題の内容

(1) 0, 1, 2, 3, 4, 5 の6種類の数字を用いて4桁以下の正の整数を何個作れるか。ただし、同じ数字を繰り返し用いてもよい。
(2) 9人を区別をしない2つの部屋に入れる方法は何通りあるか。ただし、それぞれの部屋には少なくとも1人は入れるものとする。

2. 解き方の手順

(1)
* 1桁の整数: 0以外の数字を選ぶので5通り。
* 2桁の整数: 十の位は0以外の数字を選ぶので5通り。一の位は6通りの数字から選べるので、5×6=305 \times 6 = 30 通り。
* 3桁の整数: 百の位は0以外の数字を選ぶので5通り。十の位、一の位は6通りの数字から選べるので、5×6×6=1805 \times 6 \times 6 = 180 通り。
* 4桁の整数: 千の位は0以外の数字を選ぶので5通り。百の位、十の位、一の位は6通りの数字から選べるので、5×6×6×6=10805 \times 6 \times 6 \times 6 = 1080 通り。
したがって、4桁以下の正の整数は 5+30+180+1080=12955 + 30 + 180 + 1080 = 1295 個作れる。
(2)
* 9人を2つの部屋に入れる方法は、それぞれの部屋に少なくとも1人は入るので、全員が同じ部屋に入る場合は除外する。
* まず、9人から部屋Aに入れる人数を選ぶ。部屋Aに1人から8人まで入れることができる。部屋Aに入れる人数が1人の場合、部屋Bには残りの8人が入る。部屋Aに2人入れる場合、部屋Bには残りの7人が入る。同様に考えて、部屋Aに8人入れる場合、部屋Bには残りの1人が入る。
* 部屋Aに入れる人数がkk人の場合、その選び方は 9Ck{}_9C_k 通りである。
* したがって、部屋Aに入れる人数が1人から8人までの総数は 9C1+9C2+9C3+9C4+9C5+9C6+9C7+9C8=510{}_9C_1 + {}_9C_2 + {}_9C_3 + {}_9C_4 + {}_9C_5 + {}_9C_6 + {}_9C_7 + {}_9C_8 = 510
* しかし、部屋を区別しないので、例えば部屋Aに1人、部屋Bに8人と部屋Aに8人、部屋Bに1人は同じ場合として考える。したがって、総数は 9C1+9C2+9C3+9C4+9C5+9C6+9C7+9C82=5102=255\frac{{}_9C_1 + {}_9C_2 + {}_9C_3 + {}_9C_4 + {}_9C_5 + {}_9C_6 + {}_9C_7 + {}_9C_8}{2} = \frac{510}{2} = 255 通り。
* 別解として、それぞれの部屋に少なくとも1人が入るという条件から、9人から1人を部屋Aに入れる方法を 9C1=9{}_9C_1 = 9 通り選ぶ。残りの8人は自由に部屋Aまたは部屋Bに入ることができるので、28=2562^8 = 256 通り。ただし、この中には残りの8人全員が部屋Bに入る場合が含まれているので、その1通りを除く。したがって、9×2561=23041=23039 \times 256 - 1 = 2304 - 1 = 2303
* さらに、2つの部屋を区別しないので、2303/22303/2 となるが、割り切れない。
* より簡単な考え方としては、292^9 は各人がどちらの部屋に入るかを考えるから、29=5122^9=512通り。そこから全員が片方の部屋に入る2通りを引いて、5122=510512-2=510通り。ただし部屋は区別しないので、510/2=255510/2=255通り。

3. 最終的な答え

(1) 1295個
(2) 255通り

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