ある企業がジュースAを生産、販売している。 Aの1本あたりの価格を$x$円としたとき、1年間で$p$万本売れるとし、$p = 50 - \frac{x}{5}$と表される。 $50 \le x < 250$である。 Aを生産、販売するためにかかる費用の総額を$q$万円とすると、$q = 50p + 500$と表される。 企業の得る利益を$r$万円とすると、$r = px - q$である。 (1) $q$を$x$を用いて表す。 (2) $r$を$x$を用いて表す。 (3) 企業の得る利益が最大となるのは、$A$の1本あたりの価格がいくらのときか。 (4) $A$の生産量に限りがあり、1年間で15万本以下しか生産できないとき、企業の得る最大の利益はいくらか。 (5) $50 \le x < 250$のときの企業の得る利益についての記述として、正しいものを選ぶ。

代数学二次関数最大値不等式利益
2025/7/21

1. 問題の内容

ある企業がジュースAを生産、販売している。
Aの1本あたりの価格をxx円としたとき、1年間でpp万本売れるとし、p=50x5p = 50 - \frac{x}{5}と表される。
50x<25050 \le x < 250である。
Aを生産、販売するためにかかる費用の総額をqq万円とすると、q=50p+500q = 50p + 500と表される。
企業の得る利益をrr万円とすると、r=pxqr = px - qである。
(1) qqxxを用いて表す。
(2) rrxxを用いて表す。
(3) 企業の得る利益が最大となるのは、AAの1本あたりの価格がいくらのときか。
(4) AAの生産量に限りがあり、1年間で15万本以下しか生産できないとき、企業の得る最大の利益はいくらか。
(5) 50x<25050 \le x < 250のときの企業の得る利益についての記述として、正しいものを選ぶ。

2. 解き方の手順

(1) qqxxを用いて表す。
p=50x5p = 50 - \frac{x}{5}q=50p+500q = 50p + 500に代入する。
q=50(50x5)+500=250010x+500=300010xq = 50(50 - \frac{x}{5}) + 500 = 2500 - 10x + 500 = 3000 - 10x
(2) rrxxを用いて表す。
r=pxq=(50x5)x(300010x)=50xx253000+10x=15x2+60x3000r = px - q = (50 - \frac{x}{5})x - (3000 - 10x) = 50x - \frac{x^2}{5} - 3000 + 10x = -\frac{1}{5}x^2 + 60x - 3000
(3) 企業の得る利益が最大となるのは、AAの1本あたりの価格がいくらのときか。
r=15x2+60x3000r = -\frac{1}{5}x^2 + 60x - 3000を平方完成する。
r=15(x2300x)3000=15(x2300x+2250022500)3000=15(x150)2+45003000=15(x150)2+1500r = -\frac{1}{5}(x^2 - 300x) - 3000 = -\frac{1}{5}(x^2 - 300x + 22500 - 22500) - 3000 = -\frac{1}{5}(x - 150)^2 + 4500 - 3000 = -\frac{1}{5}(x - 150)^2 + 1500
x=150x = 150のとき、rrは最大値1500をとる。
50x<25050 \le x < 250を満たすので、x=150x = 150
(4) AAの生産量に限りがあり、1年間で15万本以下しか生産できないとき、企業の得る最大の利益はいくらか。
p=50x5p = 50 - \frac{x}{5} であり、p15p \le 15 という制約がある。
50x51550 - \frac{x}{5} \le 15
35x535 \le \frac{x}{5}
175x175 \le x
xxの範囲は175x<250175 \le x < 250
r=15(x150)2+1500r = -\frac{1}{5}(x - 150)^2 + 1500
x=175x = 175のとき、r=15(175150)2+1500=15(25)2+1500=6255+1500=125+1500=1375r = -\frac{1}{5}(175 - 150)^2 + 1500 = -\frac{1}{5}(25)^2 + 1500 = -\frac{625}{5} + 1500 = -125 + 1500 = 1375
(5) 50x<25050 \le x < 250のときの企業の得る利益についての記述として、正しいものを選ぶ。
0: Aの販売本数が最大になるように1本あたりの価格を設定することで、企業の得る利益は最大となる。
販売本数が最大となるのはx=0x=0の時だが、50x<25050 \le x < 250という条件があるので、この条件に当てはまらない。また、利益が最大になるのはx=150x=150の時であり、販売本数が最大となる時と一致しない。
1: Aの1本あたりの価格を変えても、企業の得る利益が負の値となることはない。
r=15x2+60x3000r = -\frac{1}{5}x^2 + 60x - 3000
x=50x=50のとき、r=15(50)2+60(50)3000=500+30003000=500<0r=-\frac{1}{5}(50)^2+60(50)-3000 = -500+3000-3000 = -500 < 0
2: 企業の得る利益を1000万円以上とするためには、Aの1本あたりの価格を100円以上にすることが必要である。
r=1000r = 1000のとき、1000=15x2+60x30001000 = -\frac{1}{5}x^2 + 60x - 3000
0=15x2+60x40000 = -\frac{1}{5}x^2 + 60x - 4000
0=x2+300x200000 = -x^2 + 300x - 20000
x2300x+20000=0x^2 - 300x + 20000 = 0
解の公式より、x=300±30024(20000)2=300±90000800002=300±100002=300±1002x = \frac{300 \pm \sqrt{300^2 - 4(20000)}}{2} = \frac{300 \pm \sqrt{90000 - 80000}}{2} = \frac{300 \pm \sqrt{10000}}{2} = \frac{300 \pm 100}{2}
x=200,100x = 200, 100
Aの1本あたりの価格が100円以上であれば、企業の得る利益を1000万円以上とすることができる。
3: Aを生産、販売するためにかかる費用の総額が、従来の20%である(50p+500)×0.2(50p+500) \times 0.2万円だけ増加すると、得る利益が最大となるようなAの1本あたりの価格は減少する。
費用が0.2q0.2qだけ増加するので、新しい利益rr'r=px(q+0.2q)=px1.2q=px1.2(50p+500)=px60p600=(x60)p600=(x60)(50x5)600=50xx2/53000+60x/5600=x25+38x3600=15(x2190x)3600=15(x2190x+9025)+18053600=15(x95)21795r'=px-(q+0.2q) = px - 1.2q = px - 1.2(50p+500) = px - 60p - 600 = (x-60)p - 600 = (x-60)(50-\frac{x}{5})-600 = 50x-x^2/5 - 3000+60x/5-600 = -\frac{x^2}{5}+38x-3600 = -\frac{1}{5}(x^2-190x)-3600= -\frac{1}{5}(x^2-190x +9025) +1805 - 3600 = -\frac{1}{5}(x-95)^2 - 1795.
このとき、x=95x=95で最大となるので、従来のx=150x=150から減少している。

3. 最終的な答え

(1) q=300010xq = 3000 - 10x
アイウエ = 3000, オカ = 10
(2) r=15x2+60x3000r = -\frac{1}{5}x^2 + 60x - 3000
キク = -1, ケ = 5, コサ = 60, シスセソ = 3000
(3) x=150x = 150
タチツ = 150
(4) r=1375r = 1375
テトナニ = 1375
(5) 3
ヌ = 3

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