定数 $c$ は $-1 < c < 1$ を満たす。すべての実数 $x$ に対して、$f(x) + f(cx) = x^2$ を満たす連続関数 $f(x)$ を求める。

1. 問題の内容

定数 $c$ は $-1 < c < 1$ を満たす。すべての実数 $x$ に対して、$f(x) + f(cx) = x^2$ を満たす連続関数 $f(x)$ を求める。

2. 解き方の手順

与えられた関係式は

$f(x) + f(cx) = x^2$ ... (1)

である。

ここで、$x$ を $cx$ で置き換えると、

$f(cx) + f(c^2 x) = (cx)^2 = c^2 x^2$ ... (2)

(1) - (2) を計算すると、

$f(x) - f(c^2 x) = x^2 - c^2 x^2 = (1-c^2) x^2$ ... (3)

同様に、$x$ を $c^2 x$ で置き換えると、

$f(c^2 x) + f(c^3 x) = (c^2 x)^2 = c^4 x^2$ ... (4)

(3) + (4) を計算すると、

$f(x) + f(c^3 x) = (1 - c^2 + c^4) x^2$

一般的に、$n$ が偶数のとき、

$f(x) - f(c^n x) = (1 - c^2 + c^4 - \cdots + c^{n-2}) x^2$

$n$ が奇数のとき、

$f(x) + f(c^n x) = (1 - c^2 + c^4 - \cdots + c^{n-1}) x^2$

したがって、一般的に

$f(x) + (-1)^{n-1} f(c^n x) = \sum_{k=0}^{n-1} (-1)^k c^{2k} x^2$

$|c| < 1$ であるから、$n \to \infty$ のとき、$c^n x \to 0$ となる。また、関数 $f(x)$ は連続なので、$f(c^n x) \to f(0)$ となる。

元の式に $x=0$ を代入すると、$f(0)+f(0)=0$ より $f(0) = 0$ となる。

したがって、$n \to \infty$ とすると、

$f(x) = \sum_{k=0}^{\infty} (-1)^k c^{2k} x^2 = x^2 \sum_{k=0}^{\infty} (-c^2)^k$

ここで、$\sum_{k=0}^{\infty} (-c^2)^k$ は初項1、公比 $-c^2$ の無限等比級数であり、$-1 < c < 1$ より $|-c^2| = c^2 < 1$ なので収束する。

$\sum_{k=0}^{\infty} (-c^2)^k = \frac{1}{1 - (-c^2)} = \frac{1}{1+c^2}$

したがって、

$f(x) = \frac{x^2}{1+c^2}$

3. 最終的な答え

$f(x) = \frac{x^2}{1+c^2}$