空間に球面 $S: x^2 + y^2 + z^2 - 4z = 0$ と定点 $A(0, 1, 4)$ がある。 (1) 球面 $S$ の中心 $C$ の座標と半径を求めよ。 (2) 直線 $AC$ と $xy$ 平面との交点 $P$ の座標を求めよ。 (3) $xy$ 平面上に点 $B(4, -1, 0)$ をとるとき、直線 $AB$ と球面 $S$ の共有点の座標を求めよ。 (4) 直線 $AQ$ と球面 $S$ が共有点をもつように点 $Q$ が $xy$ 平面上を動く。このとき、点 $Q$ の動く範囲を求めて、それを $xy$ 平面上に図示せよ。

1. 問題の内容

空間に球面 $S: x^2 + y^2 + z^2 - 4z = 0$ と定点 $A(0, 1, 4)$ がある。

(1) 球面 $S$ の中心 $C$ の座標と半径を求めよ。

(2) 直線 $AC$ と $xy$ 平面との交点 $P$ の座標を求めよ。

(3) $xy$ 平面上に点 $B(4, -1, 0)$ をとるとき、直線 $AB$ と球面 $S$ の共有点の座標を求めよ。

(4) 直線 $AQ$ と球面 $S$ が共有点をもつように点 $Q$ が $xy$ 平面上を動く。このとき、点 $Q$ の動く範囲を求めて、それを $xy$ 平面上に図示せよ。

2. 解き方の手順

(1) 球面 $S$ の方程式 $x^2 + y^2 + z^2 - 4z = 0$ を平方完成する。

$x^2 + y^2 + (z - 2)^2 - 4 = 0$

$x^2 + y^2 + (z - 2)^2 = 2^2$

よって、中心 $C$ は $(0, 0, 2)$、半径は $2$ である。

(2) 直線 $AC$ のベクトル方程式は、$\vec{p} = (1 - t)\vec{a} + t\vec{c}$ で表される。

$\vec{a} = (0, 1, 4)$, $\vec{c} = (0, 0, 2)$ なので、

$\vec{p} = (0, 1 - t, 4(1 - t) + 2t) = (0, 1 - t, 4 - 2t)$

$xy$ 平面との交点 $P$ は $z$ 座標が $0$ なので、

$4 - 2t = 0$ より $t = 2$

$\vec{p} = (0, 1 - 2, 0) = (0, -1, 0)$

よって、交点 $P$ の座標は $(0, -1, 0)$ である。

(3) 直線 $AB$ のベクトル方程式は、$\vec{p} = (1 - t)\vec{a} + t\vec{b}$ で表される。

$\vec{a} = (0, 1, 4)$, $\vec{b} = (4, -1, 0)$ なので、

$\vec{p} = (4t, 1 - t - t, 4 - 4t) = (4t, 1 - 2t, 4 - 4t)$

球面 $S$ の方程式 $x^2 + y^2 + z^2 - 4z = 0$ に代入する。

$(4t)^2 + (1 - 2t)^2 + (4 - 4t)^2 - 4(4 - 4t) = 0$

$16t^2 + 1 - 4t + 4t^2 + 16 - 32t + 16t^2 - 16 + 16t = 0$

$36t^2 - 20t + 1 = 0$

$t = \frac{20 \pm \sqrt{400 - 144}}{72} = \frac{20 \pm \sqrt{256}}{72} = \frac{20 \pm 16}{72}$

$t = \frac{36}{72} = \frac{1}{2}$ or $t = \frac{4}{72} = \frac{1}{18}$

$t = \frac{1}{2}$ のとき、$\vec{p} = (2, 0, 2)$

$t = \frac{1}{18}$ のとき、$\vec{p} = (\frac{2}{9}, \frac{8}{9}, \frac{32}{9})$

よって、共有点の座標は $(2, 0, 2), (\frac{2}{9}, \frac{8}{9}, \frac{32}{9})$ である。

(4) 点 $Q$ の座標を $(x, y, 0)$ とする。

直線 $AQ$ のベクトル方程式は、$\vec{p} = (1 - t)\vec{a} + t\vec{q}$ で表される。

$\vec{a} = (0, 1, 4)$, $\vec{q} = (x, y, 0)$ なので、

$\vec{p} = (tx, 1 - t + ty, 4 - 4t)$

球面 $S$ の方程式 $x^2 + y^2 + z^2 - 4z = 0$ に代入する。

$(tx)^2 + (1 - t + ty)^2 + (4 - 4t)^2 - 4(4 - 4t) = 0$

$t^2x^2 + (1 - t)^2 + 2(1 - t)ty + t^2y^2 + 16(1 - t)^2 - 16(1 - t) = 0$

$t^2x^2 + t^2y^2 + (17 - 34t + 17t^2) + 2t(1 - t)y - 16 + 16t = 0$

$t^2(x^2 + y^2 + 17) + t(2y - 34 + 16) + 1 - 16 + 2ty - 2t^2y = 0$

$t^2(x^2 + y^2 + 17 - 2y) + t(2y - 18) - 15 = 0$

$t$ に関する二次方程式が実数解を持つための条件は、判別式 $D \ge 0$ である。

$D = (2y - 18)^2 - 4(x^2 + y^2 + 17 - 2y)(-15) \ge 0$

$4(y - 9)^2 + 60(x^2 + y^2 + 17 - 2y) \ge 0$

$(y - 9)^2 + 15(x^2 + y^2 + 17 - 2y) \ge 0$

$y^2 - 18y + 81 + 15x^2 + 15y^2 + 255 - 30y \ge 0$

$15x^2 + 16y^2 - 48y + 336 \ge 0$

$15x^2 + 16(y^2 - 3y) + 336 \ge 0$

$15x^2 + 16(y - \frac{3}{2})^2 - 16(\frac{9}{4}) + 336 \ge 0$

$15x^2 + 16(y - \frac{3}{2})^2 - 36 + 336 \ge 0$

$15x^2 + 16(y - \frac{3}{2})^2 + 300 \ge 0$

$15x^2 + 16(y-\frac{3}{2})^2 \ge -300$

この条件は常に成り立つので、Qはxy平面全体を動く。

3. 最終的な答え

(1) 中心 $C(0, 0, 2)$、半径 $2$

(2) 交点 $P(0, -1, 0)$

(3) 共有点 $(2, 0, 2), (\frac{2}{9}, \frac{8}{9}, \frac{32}{9})$

(4) xy平面全体