与えられた行列 $A$ が正則であるかどうかを判定し、正則である場合は逆行列 $A^{-1}$ を求める問題です。与えられた行列は全部で6つあります。ここでは例として(1)と(2)について解きます。 (1) $A = \begin{bmatrix} 5 & -7 \\ -2 & 3 \end{bmatrix}$ (2) $A = \begin{bmatrix} 4 & 3 \\ 8 & 6 \end{bmatrix}$

代数学行列正則逆行列行列式線形代数
2025/7/21
## 行列の正則性と逆行列

1. 問題の内容

与えられた行列 AA が正則であるかどうかを判定し、正則である場合は逆行列 A1A^{-1} を求める問題です。与えられた行列は全部で6つあります。ここでは例として(1)と(2)について解きます。
(1) A=[5723]A = \begin{bmatrix} 5 & -7 \\ -2 & 3 \end{bmatrix}
(2) A=[4386]A = \begin{bmatrix} 4 & 3 \\ 8 & 6 \end{bmatrix}

2. 解き方の手順

行列 AA が正則であるかどうかは、その行列式 det(A)\det(A) が 0 でないかどうかで判定できます。det(A)0\det(A) \neq 0 であれば、行列 AA は正則であり、逆行列が存在します。
2x2 行列 A=[abcd]A = \begin{bmatrix} a & b \\ c & d \end{bmatrix} の行列式は det(A)=adbc\det(A) = ad - bc で計算できます。
逆行列は A1=1det(A)[dbca]A^{-1} = \frac{1}{\det(A)} \begin{bmatrix} d & -b \\ -c & a \end{bmatrix} で計算できます。
**(1) の行列の計算**
行列式を計算します。
det(A)=(5)(3)(7)(2)=1514=1\det(A) = (5)(3) - (-7)(-2) = 15 - 14 = 1
det(A)=10\det(A) = 1 \neq 0 なので、AA は正則です。
逆行列を計算します。
A1=11[3725]=[3725]A^{-1} = \frac{1}{1} \begin{bmatrix} 3 & 7 \\ 2 & 5 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 3 & 7 \\ 2 & 5 \end{bmatrix}
**(2) の行列の計算**
行列式を計算します。
det(A)=(4)(6)(3)(8)=2424=0\det(A) = (4)(6) - (3)(8) = 24 - 24 = 0
det(A)=0\det(A) = 0 なので、AA は正則ではありません。したがって、逆行列は存在しません。

3. 最終的な答え

(1) 行列 A=[5723]A = \begin{bmatrix} 5 & -7 \\ -2 & 3 \end{bmatrix} は正則であり、逆行列は A1=[3725]A^{-1} = \begin{bmatrix} 3 & 7 \\ 2 & 5 \end{bmatrix} です。
(2) 行列 A=[4386]A = \begin{bmatrix} 4 & 3 \\ 8 & 6 \end{bmatrix} は正則ではなく、逆行列は存在しません。

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