定数 $c$ は $-1 < c < 1$ を満たすとする。すべての実数 $x$ に対して、$f(x) + f(cx) = x^2$ を満たす連続関数 $f(x)$ を求めよ。

代数学関数方程式連続関数無限等比級数
2025/7/21

1. 問題の内容

定数 cc1<c<1-1 < c < 1 を満たすとする。すべての実数 xx に対して、f(x)+f(cx)=x2f(x) + f(cx) = x^2 を満たす連続関数 f(x)f(x) を求めよ。

2. 解き方の手順

与えられた関係式 f(x)+f(cx)=x2f(x) + f(cx) = x^2 を (1) とおく。
この式で、xxcxcx で置き換えると、
f(cx)+f(c2x)=(cx)2=c2x2f(cx) + f(c^2x) = (cx)^2 = c^2x^2 となる。これを (2) とおく。
同様に、xxc2xc^2x で置き換えると、
f(c2x)+f(c3x)=(c2x)2=c4x2f(c^2x) + f(c^3x) = (c^2x)^2 = c^4x^2 となる。これを (3) とおく。
一般に、xxcnxc^n x で置き換えると、
f(cnx)+f(cn+1x)=(cnx)2=c2nx2f(c^n x) + f(c^{n+1} x) = (c^n x)^2 = c^{2n} x^2 となる。これを (n+1) とおく。
(1) - (2) + (3) - (4) + ... と交互に足し引きすると、
f(x)+f(cx)f(cx)f(c2x)+f(c2x)+f(c3x)...=x2c2x2+c4x2c6x2+...f(x) + f(cx) - f(cx) - f(c^2x) + f(c^2x) + f(c^3x) - ... = x^2 - c^2x^2 + c^4x^2 - c^6x^2 + ...
左辺は f(x)+limnf(cnx)f(x) + \lim_{n \to \infty} f(c^n x) となる。ff は連続関数であり、1<c<1-1 < c < 1 より limncnx=0\lim_{n \to \infty} c^n x = 0 であるから、limnf(cnx)=f(0)\lim_{n \to \infty} f(c^n x) = f(0) となる。
(1)にx=0x=0を代入すると、f(0)+f(0)=0f(0)+f(0)=0より、f(0)=0f(0)=0である。したがって、左辺はf(x)f(x)となる。
右辺は初項 x2x^2、公比 c2-c^2 の無限等比級数である。1<c<1-1 < c < 1 より 1<c2<0-1 < -c^2 < 0 であるから、この無限等比級数は収束し、その和は x21(c2)=x21+c2\frac{x^2}{1-(-c^2)} = \frac{x^2}{1+c^2} となる。
よって、f(x)=x21+c2f(x) = \frac{x^2}{1+c^2}

3. 最終的な答え

f(x)=x21+c2f(x) = \frac{x^2}{1+c^2}

「代数学」の関連問題

数列 $a^2, 10, -a$ が等差数列であるとき、$a$ の値を求める問題です。ただし、$a$ の値は2つ存在し、$a$ の小さい方から答える必要があります。

等差数列二次方程式数列方程式
2025/7/22

数列 $a, 21, a^2$ が等差数列であるとき、$a$ の値を求める問題です。ただし、$a$ は2つ存在し、$a$ の小さい方から順に答える必要があります。

等差数列二次方程式因数分解数列
2025/7/22

一般項 $a_n = -5n - 10$ で表される数列 $\{a_n\}$ は等差数列である。この数列の初項と公差を求めよ。

数列等差数列初項公差一般項
2025/7/22

$x = \frac{1}{\sqrt{3} + \sqrt{2}}$ のとき、次の式の値を求めよ。 (1) $x + \frac{1}{x}$ (2) $x^2 + \frac{1}{x^2}$ (...

式の計算無理数の計算展開因数分解
2025/7/22

与えられた連立方程式を解いて、$x$と$y$の値を求める問題です。連立方程式は以下の通りです。 $\begin{cases} 5x - 2(x + 3y) = -24 \\ 3(x + y) - (x...

連立方程式代入法方程式
2025/7/22

次の連立方程式を解く問題です。 $ \begin{cases} 9x + 12y = 3 \\ 12x + 12y = 5 \end{cases} $

連立方程式一次方程式代入法方程式の解法
2025/7/22

次の連立方程式を解きます。 $y = -x$ $5x - y = 3$

連立方程式代入法一次方程式
2025/7/22

以下の連立方程式を解きます。 $ \begin{cases} x = 15 + 3y \\ 2y = 15 - x \end{cases} $

連立方程式代入法一次方程式
2025/7/22

(1) $\frac{1}{3-\sqrt{7}}$ の整数部分 $a$ と小数部分 $b$ を求めよ。 (2) $\frac{8}{\sqrt{5}-1}$ の整数部分 $a$ と小数部分 $b$ ...

有理化平方根整数部分小数部分根号
2025/7/22

与えられた絶対値記号を含む式を、絶対値記号を使わずに表す問題です。 (1) $|\pi - 1| - |3 - \pi|$ (2) $|2 - \sqrt{5}| + |2\sqrt{5} - 4|$

絶対値式の計算無理数
2025/7/22