1から13までの数字の中から重複せずに4つの数字を選ぶとき、以下の確率を求めます。 (1) 選んだ数字の最大値が10以下、かつ最小値が4以上である確率。 (2) 選んだ数字の最大値が10より大きい確率。 (3) 選んだ数字の最大値が10より大きく、かつ最小値が4より小さい確率。

確率論・統計学確率組み合わせ場合の数余事象包除原理
2025/7/22

1. 問題の内容

1から13までの数字の中から重複せずに4つの数字を選ぶとき、以下の確率を求めます。
(1) 選んだ数字の最大値が10以下、かつ最小値が4以上である確率。
(2) 選んだ数字の最大値が10より大きい確率。
(3) 選んだ数字の最大値が10より大きく、かつ最小値が4より小さい確率。

2. 解き方の手順

まず、1から13までの数字から4つの数字を選ぶ場合の総数を計算します。これは組み合わせの問題なので、13C4_{13}C_4で求められます。
13C4=13!4!(134)!=13×12×11×104×3×2×1=715_{13}C_4 = \frac{13!}{4!(13-4)!} = \frac{13 \times 12 \times 11 \times 10}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 715
(1) 最大値が10以下、最小値が4以上である選び方を考えます。
この条件を満たすためには、4以上10以下の数字(4, 5, 6, 7, 8, 9, 10)の中から4つの数字を選ぶ必要があります。
この場合の数は、7C4_{7}C_4で求められます。
7C4=7!4!(74)!=7×6×53×2×1=35_{7}C_4 = \frac{7!}{4!(7-4)!} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35
したがって、確率P1P_1は、
P1=7C413C4=35715=7143P_1 = \frac{_{7}C_4}{_{13}C_4} = \frac{35}{715} = \frac{7}{143}
(2) 最大値が10より大きい選び方を考えます。つまり、最大値は11, 12, 13のいずれかです。
この場合を直接計算するよりも、余事象を考える方が簡単です。
余事象は、最大値が10以下の場合です。
最大値が10以下の選び方は、1から10までの数字から4つを選ぶ場合の数で、10C4_{10}C_4で求められます。
10C4=10!4!(104)!=10×9×8×74×3×2×1=210_{10}C_4 = \frac{10!}{4!(10-4)!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 210
したがって、最大値が10以下である確率は、210715=42143\frac{210}{715} = \frac{42}{143}
最大値が10より大きい確率は、
P2=1210715=142143=101143P_2 = 1 - \frac{210}{715} = 1 - \frac{42}{143} = \frac{101}{143}
(3) 最大値が10より大きく、最小値が4より小さい選び方を考えます。
最大値が10より大きいので、最大値は11, 12, 13のいずれかです。
最小値が4より小さいので、最小値は1, 2, 3のいずれかです。
まず、1,2,3の中から1つ、11,12,13の中から1つ選びます。
次に、残りの2つを4から10までの7個の数字の中から選びます。
最小の数が1つ、最大の数が1つ決まっているので、残りの2つの数字は残りの11個の数字から選びます。
この場合、直接計算するより包除原理を使ったほうが楽です。
最大が11,12,13で最小が1,2,3である確率を計算します。
これは、全体 - (最大値が10以下である場合 + 最小値が4以上である場合 - 最大値が10以下かつ最小値が4以上である場合) です。
最大値が10より大きい確率は (2) で計算しました。101143\frac{101}{143}
最小値が4より小さい確率は、110C413C4=110C47151 - \frac{_{10}C_4}{_{13}C_4} = 1 - \frac{_{10}C_4}{715} で計算できます。
10C4=10×9×8×74×3×2×1=210_{10}C_4 = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 210
110C413C4=1210715=142143=1011431-\frac{_{10}C_4}{_{13}C_4} = 1 - \frac{210}{715}= 1-\frac{42}{143}= \frac{101}{143}
最小値が4以上の確率は、1から13の中から、4以上の数字から4つ選ぶ確率を引いたものと考えられます。4以上の数字は10個(4から13)。従って10C4=210_{10}C_4 = 210となります。
最小値が4より小さいということは、1,2,3のうち少なくとも一つが含まれることです。
最小値が4より小さく、最大値が10より大きい確率を計算します。
1,2,3のうちどれか1つを含み、11,12,13のうちどれか1つを含む4つを選びます。
両方を含む選び方は 3 * 3 * (11-2)C2 = 9 * 9C2 = 9 * 36 = 324 通り
324/715
P3=324715P_3 = \frac{324}{715}

3. 最終的な答え

(1) 7143\frac{7}{143}
(2) 101143\frac{101}{143}
(3) 324715\frac{324}{715}

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