福引があり、赤い玉が1個、緑色の玉が2個、青い玉が3個、白い玉が4個入っている。当たった玉の色に応じて、赤:1000円、緑:300円、青:100円、白:0円をもらえる。福引で出る玉の確率は全て等しいとする。この福引を引いたときに貰えるお金を確率変数$X$で表すとき、$X$の分散$V[X]$を求める。さらに、この福引が無料であったはずの(賞金-参加費)を払うことになったとき、新たな確率変数$Y$の期待値と分散が、$X$の期待値と分散と比べてどうなるかを選択肢から選ぶ。

確率論・統計学確率変数期待値分散確率分布
2025/7/22

1. 問題の内容

福引があり、赤い玉が1個、緑色の玉が2個、青い玉が3個、白い玉が4個入っている。当たった玉の色に応じて、赤:1000円、緑:300円、青:100円、白:0円をもらえる。福引で出る玉の確率は全て等しいとする。この福引を引いたときに貰えるお金を確率変数XXで表すとき、XXの分散V[X]V[X]を求める。さらに、この福引が無料であったはずの(賞金-参加費)を払うことになったとき、新たな確率変数YYの期待値と分散が、XXの期待値と分散と比べてどうなるかを選択肢から選ぶ。

2. 解き方の手順

まず、XXの期待値を計算する。
全玉数は1+2+3+4=101+2+3+4 = 10個である。
したがって、
E[X]=110×1000+210×300+310×100+410×0=100+60+30+0=190E[X] = \frac{1}{10} \times 1000 + \frac{2}{10} \times 300 + \frac{3}{10} \times 100 + \frac{4}{10} \times 0 = 100 + 60 + 30 + 0 = 190
次に、X2X^2の期待値を計算する。
E[X2]=110×10002+210×3002+310×1002+410×02=100000010+18000010+3000010+0=100000+18000+3000=121000E[X^2] = \frac{1}{10} \times 1000^2 + \frac{2}{10} \times 300^2 + \frac{3}{10} \times 100^2 + \frac{4}{10} \times 0^2 = \frac{1000000}{10} + \frac{180000}{10} + \frac{30000}{10} + 0 = 100000 + 18000 + 3000 = 121000
分散V[X]V[X]は、V[X]=E[X2](E[X])2V[X] = E[X^2] - (E[X])^2で計算できる。
V[X]=121000(190)2=12100036100=84900V[X] = 121000 - (190)^2 = 121000 - 36100 = 84900
次に、無料であるべき福引に、参加費を払った場合を考える。参加費をCCとすると、Y=XCY = X - Cである。
E[Y]=E[XC]=E[X]CE[Y] = E[X - C] = E[X] - C
V[Y]=V[XC]=V[X]V[Y] = V[X - C] = V[X]
したがって、YYの期待値はXXの期待値よりも小さくなるが、分散は変わらない。

3. 最終的な答え

V[X]=84900V[X] = 84900
YYの期待値はXXの期待値よりも小さくなるが、分散は変わらない。

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