$a$ は自然数である。2次方程式 $x^2 + 2ax - a - 2 = 0$ の異なる2つの実数解がともに2より大きいとき、$a$ の値を求めよ。

代数学二次方程式解の存在範囲判別式二次関数
2025/7/22

1. 問題の内容

aa は自然数である。2次方程式 x2+2axa2=0x^2 + 2ax - a - 2 = 0 の異なる2つの実数解がともに2より大きいとき、aa の値を求めよ。

2. 解き方の手順

2次方程式 x2+2axa2=0x^2 + 2ax - a - 2 = 0f(x)=x2+2axa2f(x) = x^2 + 2ax - a - 2 とする。
2つの実数解を α,β\alpha, \beta とし、α>2\alpha > 2 かつ β>2\beta > 2 となる条件を考える。
そのためには、以下の条件が満たされなければならない。
(1) 判別式 D>0D > 0 (異なる2つの実数解を持つため)
(2) 軸 x=a>2x = -a > 2 は成り立たない。軸 x=a>2x = -a > 2a>2-a > 2, つまり a<2a < -2 となるが、aaは自然数なので、これはありえない。軸の条件を満たすことはない。
(3) f(2)>0f(2) > 0
(1) 判別式について
D=(2a)24(1)(a2)=4a2+4a+8>0D = (2a)^2 - 4(1)(-a-2) = 4a^2 + 4a + 8 > 0
a2+a+2>0a^2 + a + 2 > 0
a2+a+2=(a+12)2+74>0a^2 + a + 2 = (a + \frac{1}{2})^2 + \frac{7}{4} > 0
これはすべての実数 aa に対して成り立つ。
(2) 軸について
f(x)=x2+2axa2f(x) = x^2 + 2ax - a - 2 の軸は x=ax = -a である。
問題文より、2つの実数解がともに2より大きいことが条件なので、軸 x=ax=-aa>2-a>2 でなければならない。しかし、aa は自然数なので、aa は正であり、x=ax = -a は負の値である。したがって、x=ax = -a は2より小さい。
(3) f(2)>0f(2) > 0 について
f(2)=22+2a(2)a2=4+4aa2=3a+2>0f(2) = 2^2 + 2a(2) - a - 2 = 4 + 4a - a - 2 = 3a + 2 > 0
3a>23a > -2
a>23a > -\frac{2}{3}
f(x)=0f(x) = 0 が異なる2つの実数解 α,β\alpha, \beta を持つとき、α>2\alpha > 2 かつ β>2\beta > 2 となるための条件は、
(i) 判別式 D>0D > 0
(ii) f(2)>0f(2) > 0
(iii) 軸 a>2-a > 2
上記より、 D>0D>0 は常に成り立つ。f(2)>0f(2) > 0 より、a>23a > -\frac{2}{3} である。しかし、軸の条件 a>2-a > 2 を満たす aa は存在しない。2つの解がともに2より大きくなるためには、f(2)>0f(2) > 0 だけでなく、軸が2より大きい必要があった。
しかし、問題文からすると、x2+2axa2=0x^2 + 2ax - a - 2 = 0 の異なる2つの実数解がともに2より大きいとき、aa の値を求めよ、となっているので、2次関数のグラフを考えると、軸が x=ax= -a であり、aa が自然数であることから、a>0a > 0 である。したがって、軸は負の値であるので、x=ax = -a は必ず2より小さい。よって、解は存在しない。

3. 最終的な答え

解なし

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