媒介変数表示された曲線 $x = a(t - \sin t)$, $y = a(1 - \cos t)$ ($0 \le t \le 2\pi$) と $x$ 軸で囲まれた図形の面積 $S$ を求める問題です。ただし、$a$ は正の定数とします。

解析学積分面積媒介変数表示三角関数
2025/7/22

1. 問題の内容

媒介変数表示された曲線 x=a(tsint)x = a(t - \sin t), y=a(1cost)y = a(1 - \cos t) (0t2π0 \le t \le 2\pi) と xx 軸で囲まれた図形の面積 SS を求める問題です。ただし、aa は正の定数とします。

2. 解き方の手順

面積 SS は積分を用いて求められます。S=ydxS = \int y dx です。
xxyytt の関数として与えられているので、dx=dxdtdtdx = \frac{dx}{dt} dt を用いて積分変数を tt に変換します。
dxdt=a(1cost)\frac{dx}{dt} = a(1 - \cos t) であるため、dx=a(1cost)dtdx = a(1 - \cos t) dt となります。
また、tt の範囲は 0t2π0 \le t \le 2\pi です。
よって、S=02πydxdtdt=02πa(1cost)a(1cost)dtS = \int_{0}^{2\pi} y \frac{dx}{dt} dt = \int_{0}^{2\pi} a(1 - \cos t) a(1 - \cos t) dt となります。
S=a202π(1cost)2dt=a202π(12cost+cos2t)dtS = a^2 \int_{0}^{2\pi} (1 - \cos t)^2 dt = a^2 \int_{0}^{2\pi} (1 - 2\cos t + \cos^2 t) dt
ここで cos2t=1+cos2t2\cos^2 t = \frac{1 + \cos 2t}{2} を用いると、
S=a202π(12cost+1+cos2t2)dtS = a^2 \int_{0}^{2\pi} (1 - 2\cos t + \frac{1 + \cos 2t}{2}) dt
S=a202π(322cost+12cos2t)dtS = a^2 \int_{0}^{2\pi} (\frac{3}{2} - 2\cos t + \frac{1}{2}\cos 2t) dt
S=a2[32t2sint+14sin2t]02πS = a^2 [\frac{3}{2}t - 2\sin t + \frac{1}{4}\sin 2t]_{0}^{2\pi}
S=a2(32(2π)2sin2π+14sin4π(32(0)2sin0+14sin0))S = a^2 (\frac{3}{2}(2\pi) - 2\sin 2\pi + \frac{1}{4}\sin 4\pi - (\frac{3}{2}(0) - 2\sin 0 + \frac{1}{4}\sin 0))
S=a2(3π0+0(00+0))S = a^2 (3\pi - 0 + 0 - (0 - 0 + 0))
S=3πa2S = 3\pi a^2

3. 最終的な答え

3πa23\pi a^2

「解析学」の関連問題

関数 $f(x) = -|x|$ が $x=0$ で微分可能かどうかを調べる問題です。$x=0$ における接線の存在の有無と、それに基づいて微分可能性を判断します。

微分可能性絶対値関数極限接線
2025/7/22

与えられた定積分 $\int_{-1}^{1} \frac{x\arcsin x}{\sqrt{1-x^2}} dx$ を計算します。

定積分置換積分部分積分偶関数
2025/7/22

与えられた関数$f(x)$が$x=1$において連続かどうかを調べます。連続性を調べるためには、以下の3つの条件を確認する必要があります。 * $f(1)$ が定義されていること * $\lim...

連続性極限関数
2025/7/22

与えられた6つの不定積分を計算する問題です。 (1) $\int (3x+1)^4 dx$ (2) $\int (4x-3)^{-3} dx$ (3) $\int \frac{dx}{\sqrt{1-...

不定積分置換積分
2025/7/22

$\int_{0}^{1} \log x \, dx$ を計算します。

定積分部分積分ロピタルの定理極限
2025/7/22

$0 \le \theta < 2\pi$ のとき、不等式 $\sin(\theta + \frac{\pi}{6}) \le \frac{\sqrt{3}}{2}$ を満たす $\theta$ の範...

三角関数不等式三角関数の不等式
2025/7/22

与えられた問題は、次の定積分の値を求めることです。 $\int_{0}^{\infty} \frac{dx}{x^4 + 4}$

定積分積分部分分数分解因数分解
2025/7/22

問題は、次の2つの関数が $x=0$ で連続かどうかを調べることです。 (1) $y=|x|$ (2) $y=x\sin{\frac{1}{x}}$

連続性極限関数
2025/7/22

与えられた関数 $f(x)$ が $x=1$ で連続かどうかを調べる問題です。関数は2つ与えられています。 (1) $ f(x) = \begin{cases} \frac{x^2 - 1}{x-1}...

関数の連続性極限微分
2025/7/22

定積分 $\int_{0}^{1} \frac{1-x^3}{\sqrt{4x-x^4+1}} dx$ を求めます。

定積分置換積分
2025/7/22