与えられたグラフの隣接行列と連結行列を求め、連結行列からわかることを述べる。

離散数学グラフ理論隣接行列連結行列グラフの連結性行列
2025/7/22

1. 問題の内容

与えられたグラフの隣接行列と連結行列を求め、連結行列からわかることを述べる。

2. 解き方の手順

まず、与えられたグラフのノードとエッジを特定する。次に、隣接行列と連結行列を作成する。最後に、連結行列からわかる情報を考察する。
(1) 隣接行列の作成:
隣接行列は、グラフのノード間の隣接関係を表す正方行列です。ノード ii からノード jj へ辺が存在する場合、行列の (i,j)(i, j) 成分は1になり、存在しない場合は0になります。有向グラフなので、辺の向きを考慮します。
(2) 連結行列の作成:
連結行列は、グラフのノードとエッジの接続関係を表す行列です。ノード ii がエッジ ee の始点である場合、行列の (i,e)(i, e) 成分は1になり、終点である場合は-1になります。エッジに関与しない場合は0になります。
(3) 連結行列からわかること:
連結行列の各行は、そのノードから出るエッジと入るエッジを示します。したがって、ノードの次数(入次数と出次数)がわかります。また、グラフ全体の連結性に関する情報も得られます。
それでは、具体的な行列を作成し、そこから分かることを記述します。エッジには番号を振ります:
1: 2 -> 1
2: 2 -> 3
3: 4 -> 2
4: 4 -> 5
5: 3 -> 5
隣接行列 A は以下のようになります:
$A = \begin{pmatrix}
0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\
1 & 0 & 1 & 0 & 0 \\
0 & 1 & 0 & 0 & 1 \\
0 & 0 & 1 & 0 & 1 \\
0 & 0 & 0 & 0 & 0
\end{pmatrix}$
連結行列 B は以下のようになります:
$B = \begin{pmatrix}
-1 & 0 & 0 & 0 & 0 \\
1 & 1 & -1 & 0 & 0 \\
0 & -1 & 0 & 0 & 1 \\
0 & 0 & 1 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & -1 & -1
\end{pmatrix}$
連結行列から分かること:
* ノード1の入次数は1、出次数は0
* ノード2の入次数は1、出次数は2
* ノード3の入次数は1、出次数は1
* ノード4の入次数は0、出次数は2
* ノード5の入次数は2、出次数は0
* グラフは連結ではない(少なくともノード1へ到達するノードがない)

3. 最終的な答え

隣接行列:
$A = \begin{pmatrix}
0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\
1 & 0 & 1 & 0 & 0 \\
0 & 1 & 0 & 0 & 1 \\
0 & 0 & 1 & 0 & 1 \\
0 & 0 & 0 & 0 & 0
\end{pmatrix}$
連結行列:
$B = \begin{pmatrix}
-1 & 0 & 0 & 0 & 0 \\
1 & 1 & -1 & 0 & 0 \\
0 & -1 & 0 & 0 & 1 \\
0 & 0 & 1 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 0 & -1 & -1
\end{pmatrix}$
連結行列から分かること:各ノードの入次数と出次数、およびグラフの非連結性。

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