ある試験の点数$X$が正規分布$N(68, 15^2)$に従うとき、成績上位から約25%, 35%, 20%, 20%をそれぞれA, B, C, Fの成績とします。 (1) Fは何点以下であるか、小数点以下を切り捨てて答えます。 (2) Bは何点以上(切り上げ)何点以下(切り捨て)であるかを答えます。

確率論・統計学正規分布統計標準化確率
2025/7/22

1. 問題の内容

ある試験の点数XXが正規分布N(68,152)N(68, 15^2)に従うとき、成績上位から約25%, 35%, 20%, 20%をそれぞれA, B, C, Fの成績とします。
(1) Fは何点以下であるか、小数点以下を切り捨てて答えます。
(2) Bは何点以上(切り上げ)何点以下(切り捨て)であるかを答えます。

2. 解き方の手順

(1)
Fは成績下位20%に対応します。
まず、P(Xx)=0.20P(X \le x) = 0.20となるxxを求めます。
標準化変数Z=XμσZ = \frac{X - \mu}{\sigma}を用いると、
P(X6815x6815)=0.20P(\frac{X - 68}{15} \le \frac{x - 68}{15}) = 0.20となります。
P(Zx6815)=0.20P(Z \le \frac{x - 68}{15}) = 0.20を満たすx6815\frac{x - 68}{15}の値を標準正規分布表から探します。
標準正規分布表によると、P(Z0.84)0.20P(Z \le -0.84) \approx 0.20です。
したがって、x6815=0.84\frac{x - 68}{15} = -0.84となるので、
x=68+15×(0.84)=6812.6=55.4x = 68 + 15 \times (-0.84) = 68 - 12.6 = 55.4
小数点以下を切り捨てると、55点となります。
(2)
Bは成績上位25%〜60%(25%+35%)に対応します。
Bの上限を求めます。P(Xx)=0.60P(X \le x) = 0.60となるxxを求めます。
P(X6815x6815)=0.60P(\frac{X - 68}{15} \le \frac{x - 68}{15}) = 0.60
P(Zx6815)=0.60P(Z \le \frac{x - 68}{15}) = 0.60を満たすx6815\frac{x - 68}{15}の値を標準正規分布表から探します。
標準正規分布表によると、P(Z0.25)0.60P(Z \le 0.25) \approx 0.60です。
したがって、x6815=0.25\frac{x - 68}{15} = 0.25となるので、
x=68+15×0.25=68+3.75=71.75x = 68 + 15 \times 0.25 = 68 + 3.75 = 71.75
小数点以下を切り捨てると、71点となります。
Bの下限を求めます。成績上位25%の点数を求めます。
P(Xx)=0.25P(X \ge x) = 0.25となるxxを求めます。これはP(Xx)=0.75P(X \le x) = 0.75と同じです。
P(X6815x6815)=0.75P(\frac{X - 68}{15} \le \frac{x - 68}{15}) = 0.75
P(Zx6815)=0.75P(Z \le \frac{x - 68}{15}) = 0.75を満たすx6815\frac{x - 68}{15}の値を標準正規分布表から探します。
標準正規分布表によると、P(Z0.67)0.75P(Z \le 0.67) \approx 0.75です。
したがって、x6815=0.67\frac{x - 68}{15} = 0.67となるので、
x=68+15×0.67=68+10.05=78.05x = 68 + 15 \times 0.67 = 68 + 10.05 = 78.05
小数点以下を切り上げると、79点となります。

3. 最終的な答え

(1) 55点
(2) 79点以上71点以下

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