3次関数 $f(x) = x^3 + ax^2 + 2bx$ が、区間 $0 < x < 2$ で極大値と極小値を持つような実数 $a, b$ の条件を求め、$ab$ 座標平面上に図示する問題です。

解析学3次関数極値導関数判別式解と係数の関係不等式グラフab平面
2025/7/22

1. 問題の内容

3次関数 f(x)=x3+ax2+2bxf(x) = x^3 + ax^2 + 2bx が、区間 0<x<20 < x < 2 で極大値と極小値を持つような実数 a,ba, b の条件を求め、abab 座標平面上に図示する問題です。

2. 解き方の手順

(1) まず、f(x)f(x) の導関数 f(x)f'(x) を求めます。
f(x)=3x2+2ax+2bf'(x) = 3x^2 + 2ax + 2b
(2) f(x)f(x)0<x<20 < x < 2 で極大値と極小値を持つためには、f(x)=0f'(x) = 00<x<20 < x < 2 の範囲に異なる2つの実数解を持つ必要があります。そのため、f(x)=0f'(x) = 0 の判別式 DD が正である必要があります。
D=(2a)24(3)(2b)=4a224b>0D = (2a)^2 - 4(3)(2b) = 4a^2 - 24b > 0
a26b>0a^2 - 6b > 0
b<a26b < \frac{a^2}{6}
(3) f(x)=0f'(x) = 0 の2つの解を α,β\alpha, \beta とします。解と係数の関係より、
α+β=2a3\alpha + \beta = -\frac{2a}{3}
αβ=2b3\alpha \beta = \frac{2b}{3}
0<x<20 < x < 2 の範囲に異なる2つの解を持つための条件は、以下の3つです。
(i) 0<α<20 < \alpha < 2 かつ 0<β<20 < \beta < 2
(ii) α+β>0\alpha + \beta > 0 かつ α+β<4\alpha + \beta < 4
(iii) αβ>0\alpha \beta > 0
(i) f(0)>0f'(0) > 0 かつ f(2)>0f'(2) > 0 を満たす必要があります。
f(0)=2b>0b>0f'(0) = 2b > 0 \Rightarrow b > 0
f(2)=12+4a+2b>02a+b>6b>2a6f'(2) = 12 + 4a + 2b > 0 \Rightarrow 2a + b > -6 \Rightarrow b > -2a - 6
(ii) α+β=2a3>0a<0\alpha + \beta = -\frac{2a}{3} > 0 \Rightarrow a < 0
α+β=2a3<4a>6\alpha + \beta = -\frac{2a}{3} < 4 \Rightarrow a > -6
(iii) αβ=2b3>0b>0\alpha \beta = \frac{2b}{3} > 0 \Rightarrow b > 0
(4) 以上の条件をまとめると、
b<a26b < \frac{a^2}{6}
b>0b > 0
b>2a6b > -2a - 6
6<a<0-6 < a < 0
(5) abab 座標平面上に上記の条件を満たす領域を図示します。
b<a2/6b < a^2/6 は放物線 b=a2/6b = a^2/6 の下側の領域です。
b>0b > 0aa 軸より上の領域です。
b>2a6b > -2a-6 は直線 b=2a6b = -2a-6 より上の領域です。
6<a<0-6 < a < 0a=6a=-6a=0a=0 の間の領域です。
これらの条件を全て満たす領域を図示することで、答えとなります。

3. 最終的な答え

条件は以下の通りです。
b<a26b < \frac{a^2}{6}
b>0b > 0
b>2a6b > -2a - 6
6<a<0-6 < a < 0
abab 座標平面上には、これらの不等式が表す領域を図示してください。
放物線 b=a2/6b=a^2/6, 直線 b=2a6b=-2a-6, aa軸, a=6a=-6, a=0a=0で囲まれた領域となります。
放物線と直線の交点は、a2/6=2a6    a2+12a+36=0    (a+6)2=0    a=6a^2/6 = -2a-6 \implies a^2 + 12a + 36 = 0 \implies (a+6)^2 = 0 \implies a = -6となり、b=0b = 0になるため、a=-6で接しています。
したがって、a=6a=-6からa=0a=0の範囲において、b>0b > 0かつb>2a6b > -2a-6かつb<a2/6b < a^2/6となる領域となります。

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