問題は、極限 $\lim_{a \to e} \frac{(a-e)^{2-m}}{2(\sqrt{a} + \sqrt{e})^2}$ が存在し、その値が0でないためには、なぜ $2-m = 0$ である必要があるのかを問うています。

解析学極限関数の極限収束発散微分積分
2025/4/4

1. 問題の内容

問題は、極限
limae(ae)2m2(a+e)2\lim_{a \to e} \frac{(a-e)^{2-m}}{2(\sqrt{a} + \sqrt{e})^2}
が存在し、その値が0でないためには、なぜ 2m=02-m = 0 である必要があるのかを問うています。

2. 解き方の手順

まず、分母を簡略化します。aea \to e のとき、ae\sqrt{a} \to \sqrt{e} なので、
limae2(a+e)2=2(e+e)2=2(2e)2=2(4e)=8e\lim_{a \to e} 2(\sqrt{a} + \sqrt{e})^2 = 2(\sqrt{e} + \sqrt{e})^2 = 2(2\sqrt{e})^2 = 2(4e) = 8e
となります。したがって、極限は
limae(ae)2m8e\lim_{a \to e} \frac{(a-e)^{2-m}}{8e}
と書き換えられます。
この極限が存在して0でないためには、分子 (ae)2m(a-e)^{2-m} が、aea \to e のとき、ある定数に収束する必要があります。
* 2m>02-m > 0 の場合、つまり m<2m < 2 の場合:(ae)2m(a-e)^{2-m}aea \to e のとき0に近づくため、極限は0になります。
* 2m<02-m < 0 の場合、つまり m>2m > 2 の場合:(ae)2m=1(ae)m2(a-e)^{2-m} = \frac{1}{(a-e)^{m-2}} となります。aea \to e のとき (ae)m2(a-e)^{m-2} は0に近づくため、極限は発散します。
* 2m=02-m = 0 の場合、つまり m=2m = 2 の場合:(ae)2m=(ae)0=1(a-e)^{2-m} = (a-e)^0 = 1 となります。このとき、極限は 18e\frac{1}{8e} となり、0ではありません。
したがって、極限が存在し、0でないためには、2m=02-m = 0 である必要があります。

3. 最終的な答え

極限が存在し、その値が0でないためには、2m=02-m=0 である必要があります。なぜなら、2m>02-m > 0 のときは極限が0になり、2m<02-m < 0 のときは極限が発散してしまうからです。

「解析学」の関連問題

与えられた領域 $D$ 上で定義された二重積分を、変数変換を用いて計算する問題です。 (1) $\iint_D x^2 \, dxdy$, $D = \{(x, y) \,|\, 0 \leq x -...

二重積分変数変換ヤコビアン極座標変換
2025/7/19

与えられた積分を計算します。 $\int \frac{1}{x} \sqrt{\frac{x-1}{x+1}} dx$

積分置換積分三角関数部分分数分解
2025/7/19

与えられた積分を計算します。積分は $\int \frac{1}{x} \sqrt{x^2 - 1} dx$ です。

積分置換積分三角関数
2025/7/19

次の3つの極限値を求めます。 (1) $\lim_{x \to \infty} \frac{\log x}{x^2}$ (2) $\lim_{x \to \infty} \frac{x^2 + 1}{...

極限ロピタルの定理arctan不定形
2025/7/19

実数 $\mathbb{R}$ 上の関数 $f(x)$ が、任意の $x, y \in \mathbb{R}$ に対して $f(x+y) = f(x) + f(y)$ を満たし、$x=a$ (ここで ...

関数方程式連続性微分可能性コーシーの関数方程式極限
2025/7/19

次の微分方程式の解を級数の形で求める問題です。 1. $\frac{dy}{dx} = xy + 1$, 初期条件 $x=0, y=0$

微分方程式級数解べき級数
2025/7/19

次の不定積分を計算します。 a) $\int \frac{\cos x}{1 + \sin x} dx$ b) $\int \frac{1}{1 + \cos x} dx$

積分不定積分置換積分三角関数
2025/7/19

与えられた3つの不定積分を計算する。 a) $\int \frac{x^3}{x^2 - 1} dx$ b) $\int \frac{1}{x(x+1)^2} dx$ c) $\int \frac{x...

積分不定積分部分分数分解
2025/7/19

(1) 区間 $[-1, 1]$ で定義された複素関数 $f(t) = (3 + j2)t$ のノルムを求める。ここで $j$ は虚数単位を表す。 (2) 区間 $[-\pi, \pi]$ で定義され...

複素関数ノルム内積積分フーリエ解析
2025/7/19

以下の3つの不定積分を計算します。 a) $\int \frac{x^3}{x^2 - 1} dx$ b) $\int \frac{1}{x(x+1)^2} dx$ c) $\int \frac{x}...

不定積分部分分数分解
2025/7/19