6次対称群 $S_6$ の元 $\sigma$ と $\tau$ が与えられています。 $\sigma = \begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 \\ 2 & 4 & 5 & 6 & 1 & 3 \end{pmatrix}$ $\tau = \begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 \\ 6 & 1 & 5 & 3 & 4 & 2 \end{pmatrix}$ 以下の問題を解きます。 (1) $\tau \sigma$ を求めよ。 (2) $\sigma^{-1}$ を求めよ。 (3) $\sigma$ を互換の積で表せ。 (4) $\text{sgn}(\sigma)$ を求めよ。
2025/7/22
1. 問題の内容
6次対称群 の元 と が与えられています。
以下の問題を解きます。
(1) を求めよ。
(2) を求めよ。
(3) を互換の積で表せ。
(4) を求めよ。
2. 解き方の手順
(1) の計算
は写像の合成であり、 を先に作用させた後、 を作用させます。
まず、 によって
1 → 2, 2 → 4, 3 → 5, 4 → 6, 5 → 1, 6 → 3
次に、 によって
1 → 6, 2 → 1, 3 → 5, 4 → 3, 5 → 4, 6 → 2
したがって、 は次のようになります。
1 → 2 → 1
2 → 4 → 3
3 → 5 → 4
4 → 6 → 2
5 → 1 → 6
6 → 3 → 5
よって、
(2) の計算
の逆置換 は、上下を入れ替えて、上段を昇順に並べ替えることで求められます。
並べ替えると
(3) を互換の積で表す
を巡回置換で表すと、 となります。
この巡回置換は、互換の積として以下のように表せます。
したがって、
(4) を求める
は5個の互換の積で表されています。
置換の符号は、互換の個数が偶数なら1、奇数なら-1となります。
したがって、
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3)
(4)