(1) 変量 z の平均値と標準偏差を求める。 z=n1∑i=1nzi=n1∑i=1nsxxi−x=nsx1∑i=1n(xi−x)=nsx1(∑i=1nxi−nx)=nsx1(nx−nx)=0 sz=n1∑i=1n(zi−z)2=n1∑i=1n(sxxi−x−0)2=nsx21∑i=1n(xi−x)2=sx21⋅sx2=1 (2) 偏差値 y の平均値と標準偏差を求める。 y=n1∑i=1nyi=n1∑i=1n(sxxi−x×10+50)=n1∑i=1n(10zi+50)=10z+50=10×0+50=50 sy=n1∑i=1n(yi−y)2=n1∑i=1n(10zi+50−50)2=n1∑i=1n(10zi)2=n100∑i=1nzi2=10n1∑i=1nzi2=10sz=10×1=10 (3) 偏差値の記述として正しいものを選択肢の中から選ぶ。
* 選択肢⓪:得点が平均値 x に等しいデータが1つ加わったとき、偏差値 y は変わらない。 x に等しい得点が加わると、全体の平均 x と標準偏差 sx が変わるため、偏差値 y は変わる。したがって、この選択肢は誤り。 * 選択肢①:全員の得点が同じ点だけ上がったとき、各人の偏差値は変わらない。
全員の得点が同じ点だけ上がった場合、平均値 x も同じだけ上がり、x−x の値は変わらない。また、標準偏差 sx も変わらないため、偏差値 y は変わらない。したがって、この選択肢は正しい。 * 選択肢②:偏差値が50以上の人数と、偏差値が50以下の人数は等しい。
必ずしも等しいとは限らない。たとえば、全員の得点が平均点よりも低い場合、偏差値は50未満となり、50以上の人数は0人になる。したがって、この選択肢は誤り。
* 選択肢③:偏差値が負になることはない。
偏差値が負になることはあり得る。例えば、得点 x が平均点 x よりも十分に小さければ、偏差値は負になる。したがって、この選択肢は誤り。