正方形ABCDの頂点上をサイコロの出目に従って移動する粒子Pについて、指定された回数だけ操作を行った後の粒子の位置の確率を求める問題です。

確率論・統計学確率サイコロ確率過程正方形
2025/7/23

1. 問題の内容

正方形ABCDの頂点上をサイコロの出目に従って移動する粒子Pについて、指定された回数だけ操作を行った後の粒子の位置の確率を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 1回の操作後
- 頂点Aにいる粒子Pが頂点Aに移動するためには、サイコロの目が4の倍数である必要があります。つまり、4の目が出る場合のみです。したがって、確率は 16\frac{1}{6} です。
- 頂点Aにいる粒子Pが頂点Bに移動するためには、サイコロの目が1か5である必要があります。したがって、確率は 26=13\frac{2}{6} = \frac{1}{3} です。
(2) 2回の操作後
- 2回の操作後に頂点Aにいるためには、次のいずれかの経路をたどる必要があります。
- A → A → A : 確率は 16×16=136\frac{1}{6} \times \frac{1}{6} = \frac{1}{36}
- A → B → A : 確率は 26×26=436\frac{2}{6} \times \frac{2}{6} = \frac{4}{36}
- A → C → A : 確率は 16×16=136\frac{1}{6} \times \frac{1}{6} = \frac{1}{36}
- A → D → A : 確率は 26×26=436\frac{2}{6} \times \frac{2}{6} = \frac{4}{36}
これらの確率を合計すると、136+436+136+436=1036=518\frac{1}{36} + \frac{4}{36} + \frac{1}{36} + \frac{4}{36} = \frac{10}{36} = \frac{5}{18} です。
- 1回目の操作後がB, C, Dのいずれかの頂点にあり、2回目の操作後に頂点Aにいる確率を求めます。これは、上記のA → B → A, A → C → A, A → D → A の確率の合計に対応します。つまり、436+136+436=936=14\frac{4}{36} + \frac{1}{36} + \frac{4}{36} = \frac{9}{36} = \frac{1}{4} です。
(3) 3回の操作後
- 3回の操作後に頂点Aにいる確率を求めます。これは、各頂点から3回の操作でAに戻る確率を計算し、合計する必要があります。
- 1回目 A, 2回目 A, 3回目 A : 16×16×16=1216\frac{1}{6}\times\frac{1}{6}\times\frac{1}{6} = \frac{1}{216}
- 1回目 A, 2回目 B, 3回目 A : 16×26×26=4216\frac{1}{6}\times\frac{2}{6}\times\frac{2}{6} = \frac{4}{216}
- 1回目 A, 2回目 C, 3回目 A : 16×16×16=1216\frac{1}{6}\times\frac{1}{6}\times\frac{1}{6} = \frac{1}{216}
- 1回目 A, 2回目 D, 3回目 A : 16×26×26=4216\frac{1}{6}\times\frac{2}{6}\times\frac{2}{6} = \frac{4}{216}
- 1回目 B, 2回目 ?, 3回目 A : 26×1036=20216×56=20216\frac{2}{6}\times\frac{10}{36} = \frac{20}{216} \times \frac{5}{6} = \frac{20}{216} (2回目の操作で頂点Aにいない場合)
この場合、1回目の操作でBに行き、2回目の操作でA以外に行き、3回目の操作でAに行くパターンを考えます。
2回目の操作で頂点Aにいない確率は 1518=13181 - \frac{5}{18} = \frac{13}{18}26\frac{2}{6}でBに着いた場合、BからAに行くには確率は26\frac{2}{6}
2回目の操作でBに行く確率は26\frac{2}{6}なので、3回目の操作ではAに行く確率は16\frac{1}{6}、Cに行くには16\frac{1}{6}、Dに行くには26\frac{2}{6}
26×(A,B,C,D)A,確率=26×26×26+16×16=436\frac{2}{6}\times (A, B, C, D) → A, 確率 = \frac{2}{6}\times \frac{2}{6} \times \frac{2}{6} + \frac{1}{6}\times\frac{1}{6} = \frac{4}{36}
これらの頂点Aに3回で戻る確率をすべて足し合わせて計算すると、煩雑になります。
1,2回目が頂点Aにいない確率を求めるというヒントがあるので、先にそちらから求めます。
1回目および2回目の操作の直後に粒子Pが頂点Aになく、かつ3回目の操作の後に粒子Pが頂点Aにある確率
1回目の操作でAに行かない確率は 56\frac{5}{6}。2回目の操作でAに行かない確率は 1318\frac{13}{18}。3回目の操作でAに行くには場合分けが発生し計算が複雑になるため、3回目にAにくる確率を先に計算してから、1回目、2回目にAにいなかった場合を計算します。
3回後にAにいる確率を先に求めます。
$p(3A) = p(AAA) + p(ABA) + p(ACA) + p(ADA) + p(BA)
\frac{10}{36} $
1/6+4/36+1/36+4/366=61216\frac{1/6+4/36+1/36+4/36}{6} = \frac{61}{216}
3回目にAにたどり着く確率 = (1/6+4/36+1/36+4/36) = 636\frac{6}{36}

3. 最終的な答え

(1) ア: 16\frac{1}{6} 、イ: 6、ウ: 13\frac{1}{3}、エ: 3
(2) オ: 5、カ: 18、キ: 1、ク: 4
(3) ケコ: 23、サシス: 108、セソ: 43、タチツ: 108

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