$a, b, x, y$ を実数とするとき、次の不等式（シュワルツの不等式）を証明し、等号が成り立つ場合を調べよ。 $(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \geq (ax + by)^2$

1. 問題の内容

$a, b, x, y$ を実数とするとき、次の不等式（シュワルツの不等式）を証明し、等号が成り立つ場合を調べよ。

$(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \geq (ax + by)^2$

2. 解き方の手順

まず、左辺から右辺を引いたものが0以上であることを示す。

$(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) - (ax + by)^2$

$= a^2x^2 + a^2y^2 + b^2x^2 + b^2y^2 - (a^2x^2 + 2axby + b^2y^2)$

$= a^2y^2 + b^2x^2 - 2axby$

$= (ay - bx)^2$

ここで、$(ay - bx)^2 \geq 0$ であるから、

$(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) - (ax + by)^2 \geq 0$

したがって、

$(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \geq (ax + by)^2$

次に、等号が成り立つ場合を調べる。

等号が成り立つのは、$(ay - bx)^2 = 0$ のときである。

すなわち、$ay - bx = 0$ のとき。

よって、$ay = bx$

$y \neq 0$ のとき、$\frac{x}{a} = \frac{y}{b}$

$y = 0$ のとき、$bx = 0$となり、$x=0$

3. 最終的な答え

$(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \geq (ax + by)^2$

等号が成り立つのは、$ay = bx$、すなわち$\frac{x}{a} = \frac{y}{b}$ のとき。

(ただし、$a=0$のとき$x=0$, $b=0$のとき$y=0$)