自然数 $n$ について、集合 $A = \{k | k \text{は5で割り切れる自然数}\}$、 $B = \{k | k \text{は6で割り切れる自然数}\}$ と定義する。以下の3つの文について、空欄に「必要十分条件である」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のいずれかを当てはめる問題。 (1) $n$ が $A$ に属することは、$n$ が $10$ で割り切れるための[ ]。 (2) $n$ が $B$ に属することは、$n$ が $2$ で割り切れるための[ ]。 (3) $n$ が $A \cap B$ に属することは、$n$ が $30$ で割り切れるための[ ]。
2025/7/23
1. 問題の内容
自然数 について、集合 、 と定義する。以下の3つの文について、空欄に「必要十分条件である」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のいずれかを当てはめる問題。
(1) が に属することは、 が で割り切れるための[ ]。
(2) が に属することは、 が で割り切れるための[ ]。
(3) が に属することは、 が で割り切れるための[ ]。
2. 解き方の手順
(1)
が に属するとは、 が で割り切れることである。
が で割り切れるならば、 は で割り切れるので、十分条件である。
が で割り切れるとき、必ずしも で割り切れるとは限らない(例えば、 )。したがって、必要条件ではない。
したがって、 が に属することは、 が で割り切れるための十分条件であるが必要条件ではない。
(2)
が に属するとは、 が で割り切れることである。つまり、 は と で割り切れる。
が で割り切れるならば、 は で割り切れるので、十分条件である。
が で割り切れるとき、必ずしも で割り切れるとは限らない(例えば、 )。したがって、必要条件ではある。
したがって、 が に属することは、 が で割り切れるための必要条件であるが十分条件ではない。
(3)
が に属するとは、 が で割り切れ、かつ で割り切れることである。つまり、 は と の公倍数である。 と の最小公倍数は であるから、 が に属するとは、 が で割り切れることと同値である。
したがって、 が に属することは、 が で割り切れるための必要十分条件である。
3. 最終的な答え
(1) 十分条件であるが必要条件ではない
(2) 必要条件であるが十分条件ではない
(3) 必要十分条件である