袋Sと袋Tがあり、それぞれにくじが入っています。袋Sにはくじが10本、当たりくじが3本入っています。袋Tにはくじが6本、当たりくじが2本入っています。S, Tの袋を選ぶ確率はそれぞれ$1/2$です。1つの袋を選び、そこから1本のくじを引いたところ、当たりくじが出ました。このとき、選んだ袋がSであった条件付き確率を求める問題です。

確率論・統計学条件付き確率確率ベイズの定理
2025/7/23

1. 問題の内容

袋Sと袋Tがあり、それぞれにくじが入っています。袋Sにはくじが10本、当たりくじが3本入っています。袋Tにはくじが6本、当たりくじが2本入っています。S, Tの袋を選ぶ確率はそれぞれ1/21/2です。1つの袋を選び、そこから1本のくじを引いたところ、当たりくじが出ました。このとき、選んだ袋がSであった条件付き確率を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、事象を定義します。
* 事象A:袋Sを選ぶ
* 事象B:袋Tを選ぶ
* 事象C:当たりくじを引く
求めるべき確率は、P(AC)P(A|C)です。これは、当たりくじを引いたという条件の下で、袋Sを選んだ確率です。条件付き確率の定義より、
P(AC)=P(AC)P(C)P(A|C) = \frac{P(A \cap C)}{P(C)}
ここで、P(A)P(A)P(B)P(B)はそれぞれ1/21/2です。
P(C)P(C)は、当たりくじを引く確率です。これは、袋Sを選んで当たりくじを引く確率と、袋Tを選んで当たりくじを引く確率の和で計算できます。
P(C)=P(A)P(CA)+P(B)P(CB)P(C) = P(A)P(C|A) + P(B)P(C|B)
P(CA)P(C|A)は袋Sを選んだときに当たりくじを引く確率で、310\frac{3}{10}です。
P(CB)P(C|B)は袋Tを選んだときに当たりくじを引く確率で、26=13\frac{2}{6} = \frac{1}{3}です。
したがって、P(C)P(C)
P(C)=12×310+12×13=320+16=9+1060=1960P(C) = \frac{1}{2} \times \frac{3}{10} + \frac{1}{2} \times \frac{1}{3} = \frac{3}{20} + \frac{1}{6} = \frac{9 + 10}{60} = \frac{19}{60}
次に、P(AC)P(A \cap C)を計算します。これは、袋Sを選び、かつ当たりくじを引く確率なので、
P(AC)=P(A)P(CA)=12×310=320P(A \cap C) = P(A)P(C|A) = \frac{1}{2} \times \frac{3}{10} = \frac{3}{20}
以上より、P(AC)P(A|C)
P(AC)=P(AC)P(C)=3201960=320×6019=3×319=919P(A|C) = \frac{P(A \cap C)}{P(C)} = \frac{\frac{3}{20}}{\frac{19}{60}} = \frac{3}{20} \times \frac{60}{19} = \frac{3 \times 3}{19} = \frac{9}{19}

3. 最終的な答え

919\frac{9}{19}

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