$a$ は 0 でない定数とする。2 つの放物線 $y = x^2$ と $x = \frac{1}{2a} y^2 + \frac{3a}{4}$ の両方に接する直線がちょうど 3 本となるような $a$ の範囲を求める。

代数学放物線接線微分3次方程式判別式
2025/7/23

1. 問題の内容

aa は 0 でない定数とする。2 つの放物線 y=x2y = x^2x=12ay2+3a4x = \frac{1}{2a} y^2 + \frac{3a}{4} の両方に接する直線がちょうど 3 本となるような aa の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、放物線 y=x2y = x^2 に接する直線を y=mx+ny = mx + n とおく。この直線と放物線の交点の xx 座標は、x2=mx+nx^2 = mx + n の解である。接するためには、この 2 次方程式が重解を持てばよいので、判別式 D=m2+4n=0D = m^2 + 4n = 0 となる。したがって、n=m24n = -\frac{m^2}{4} であり、接線の方程式は y=mxm24y = mx - \frac{m^2}{4} となる。
次に、この接線が放物線 x=12ay2+3a4x = \frac{1}{2a}y^2 + \frac{3a}{4} にも接する条件を考える。接線の方程式を代入すると、
x=12a(mxm24)2+3a4x = \frac{1}{2a}(mx - \frac{m^2}{4})^2 + \frac{3a}{4}
2ax=(mxm24)2+3a222ax = (mx - \frac{m^2}{4})^2 + \frac{3a^2}{2}
2ax=m2x2m32x+m416+3a222ax = m^2x^2 - \frac{m^3}{2}x + \frac{m^4}{16} + \frac{3a^2}{2}
m2x2(m32+2a)x+m416+3a22=0m^2x^2 - (\frac{m^3}{2} + 2a)x + \frac{m^4}{16} + \frac{3a^2}{2} = 0
この 2 次方程式が重解を持つ条件は、判別式が 0 となることである。
D=(m32+2a)24m2(m416+3a22)=0D = (\frac{m^3}{2} + 2a)^2 - 4m^2 (\frac{m^4}{16} + \frac{3a^2}{2}) = 0
m64+2m3a+4a2m646m2a2=0\frac{m^6}{4} + 2m^3a + 4a^2 - \frac{m^6}{4} - 6m^2a^2 = 0
2m3a+4a26m2a2=02m^3a + 4a^2 - 6m^2a^2 = 0
2a(m3+2a3m2a)=02a(m^3 + 2a - 3m^2a) = 0
a0a \neq 0 なので、m33am2+2a=0m^3 - 3am^2 + 2a = 0 となる。
この mm に関する 3 次方程式が異なる実数解を 3 つ持つとき、元の放物線に共通接線が 3 本引けることになる。
f(m)=m33am2+2af(m) = m^3 - 3am^2 + 2a とおく。
f(m)=3m26am=3m(m2a)f'(m) = 3m^2 - 6am = 3m(m - 2a)
f(m)=0f'(m) = 0 となるのは、m=0,2am = 0, 2a のとき。
3 つの異なる実数解を持つためには、f(0)f(0)f(2a)f(2a) の符号が異なればよい。
f(0)=2af(0) = 2a
f(2a)=(2a)33a(2a)2+2a=8a312a3+2a=4a3+2a=2a(12a2)f(2a) = (2a)^3 - 3a(2a)^2 + 2a = 8a^3 - 12a^3 + 2a = -4a^3 + 2a = 2a(1 - 2a^2)
f(0)f(2a)<0f(0)f(2a) < 0 である必要があるので、2a2a(12a2)<02a \cdot 2a(1 - 2a^2) < 0
4a2(12a2)<04a^2(1 - 2a^2) < 0
a0a \neq 0 なので、12a2<01 - 2a^2 < 0
2a2>12a^2 > 1
a2>12a^2 > \frac{1}{2}
a<12a < -\frac{1}{\sqrt{2}} または a>12a > \frac{1}{\sqrt{2}}

3. 最終的な答え

a<22a < -\frac{\sqrt{2}}{2} または a>22a > \frac{\sqrt{2}}{2}

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