放物線 $y = x^2 - 3x - a^2 + a - 2$ が与えられている。 (1) $a=0$ のとき、この放物線と $x$ 軸との共有点の $x$ 座標を求める。 (2) この放物線と $x$ 軸が異なる2点で交わるとき、その交点をA, Bとする。線分ABの長さを $a$ を用いて表す。さらに、$0 \le a \le 2$ の範囲で $l$ の最大値と最小値を求める。

1. 問題の内容

放物線 $y = x^2 - 3x - a^2 + a - 2$ が与えられている。

(1) $a=0$ のとき、この放物線と $x$ 軸との共有点の $x$ 座標を求める。

(2) この放物線と $x$ 軸が異なる2点で交わるとき、その交点をA, Bとする。線分ABの長さを $a$ を用いて表す。さらに、$0 \le a \le 2$ の範囲で $l$ の最大値と最小値を求める。

2. 解き方の手順

(1) $a=0$ のとき、放物線は $y = x^2 - 3x - 2$ となる。$x$軸との共有点は、$y=0$ となる $x$ の値であるから、$x^2 - 3x - 2 = 0$ を解く。

解の公式より、$x = \frac{-(-3) \pm \sqrt{(-3)^2 - 4(1)(-2)}}{2(1)} = \frac{3 \pm \sqrt{9+8}}{2} = \frac{3 \pm \sqrt{17}}{2}$。

したがって、共有点の $x$ 座標は $\frac{3 \pm \sqrt{17}}{2}$。

(2) 放物線 $y = x^2 - 3x - a^2 + a - 2$ と $x$ 軸との共有点の $x$ 座標は、$x^2 - 3x - a^2 + a - 2 = 0$ の解である。

この二次方程式の判別式を $D$ とすると、$D = (-3)^2 - 4(1)(-a^2+a-2) = 9 + 4a^2 - 4a + 8 = 4a^2 - 4a + 17$。

$x$ 軸と異なる2点で交わる条件は、$D > 0$ である。$4a^2 - 4a + 17 > 0$ は常に成り立つ（$4a^2 - 4a + 17 = 4(a - \frac{1}{2})^2 + 16 > 0$）。

二次方程式の解を $\alpha, \beta$ とすると、解と係数の関係より、$\alpha + \beta = 3$, $\alpha\beta = -a^2 + a - 2$。

線分ABの長さ $l = |\alpha - \beta| = \sqrt{(\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta} = \sqrt{3^2 - 4(-a^2+a-2)} = \sqrt{9 + 4a^2 - 4a + 8} = \sqrt{4a^2 - 4a + 17}$。

$l = \sqrt{4a^2 - 4a + 17}$ において、$0 \le a \le 2$ の範囲で $l$ の最大値と最小値を求める。

$f(a) = 4a^2 - 4a + 17 = 4(a^2 - a) + 17 = 4(a - \frac{1}{2})^2 - 4(\frac{1}{4}) + 17 = 4(a - \frac{1}{2})^2 + 16$。

$0 \le a \le 2$ の範囲で、$a = \frac{1}{2}$ のとき最小値 $f(\frac{1}{2}) = 16$。このとき、$l = \sqrt{16} = 4$。

$a = 2$ のとき最大値 $f(2) = 4(2)^2 - 4(2) + 17 = 16 - 8 + 17 = 25$。このとき、$l = \sqrt{25} = 5$。

したがって、$l$ の最大値は5、最小値は4。

3. 最終的な答え

(1) 共有点の $x$ 座標は $\frac{3 \pm \sqrt{17}}{2}$。

(2) $l = \sqrt{4a^2 - 4a + 17}$。 $l$ の最大値は 5, 最小値は 4。