写像 $f: A \to B$ と、集合 $A$ の部分集合族 $\{P_\lambda\}_{\lambda \in \Lambda}$ が与えられたとき、以下の命題が成り立つための条件を、「正しい」「全射なら正しい」「単射なら正しい」の中から選択する問題です。 $\bigcap_{\lambda \in \Lambda} f(P_\lambda) \subset f(\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda)$

1. 問題の内容

写像 $f: A \to B$ と、集合 $A$ の部分集合族 $\{P_\lambda\}_{\lambda \in \Lambda}$ が与えられたとき、以下の命題が成り立つための条件を、「正しい」「全射なら正しい」「単射なら正しい」の中から選択する問題です。

$\bigcap_{\lambda \in \Lambda} f(P_\lambda) \subset f(\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda)$

2. 解き方の手順

まず、一般的にこの包含関係が成り立つかどうかを検討します。

$y \in \bigcap_{\lambda \in \Lambda} f(P_\lambda)$ と仮定します。これは、すべての $\lambda \in \Lambda$ に対して $y \in f(P_\lambda)$ であることを意味します。つまり、すべての $\lambda \in \Lambda$ に対して、ある $x_\lambda \in P_\lambda$ が存在し、$f(x_\lambda) = y$ となります。

もし $\Lambda$ が無限集合である場合、$x_\lambda$ は $\lambda$ に依存して異なりうるので、$f(\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda)$ に属するとは限りません。したがって、一般的にはこの包含関係は成り立ちません。

しかし、$f$ が単射であれば、すべての $\lambda \in \Lambda$ に対して $f(x_\lambda) = y$ であるとき、$x_\lambda$ は一意に定まります。したがって、もし $\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda$ が空でなければ、$x_\lambda$ がすべて等しく、$x \in \bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda$ となり、$y = f(x) \in f(\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda)$ となります。

次に、$f(\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda) \subset \bigcap_{\lambda \in \Lambda} f(P_\lambda)$ が常に成り立つことを示します。

$y \in f(\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda)$ と仮定します。これは、ある $x \in \bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda$ が存在し、$f(x) = y$ となることを意味します。

$x \in \bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda$ は、すべての $\lambda \in \Lambda$ に対して $x \in P_\lambda$ であることを意味します。

したがって、すべての $\lambda \in \Lambda$ に対して $f(x) = y \in f(P_\lambda)$ となります。

これは、$y \in \bigcap_{\lambda \in \Lambda} f(P_\lambda)$ であることを意味します。

よって、$f(\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda) \subset \bigcap_{\lambda \in \Lambda} f(P_\lambda)$ は常に成り立ちます。

したがって、$\bigcap_{\lambda \in \Lambda} f(P_\lambda) \subset f(\bigcap_{\lambda \in \Lambda} P_\lambda)$ が成り立つためには、単射性が必要になります。

3. 最終的な答え

単射なら正しい