不等式 $x^2 + (a-1)x + 4 < 0$ ...① について、以下の問題を解く。 (1) 不等式①が解をもたないように、定数 $a$ の値の範囲を定める。 (2) $1 \leq x \leq 2$ のすべての $x$ について、不等式①が成り立つように、定数 $a$ の値の範囲を定める。

代数学不等式二次関数判別式場合分け
2025/7/23

1. 問題の内容

不等式 x2+(a1)x+4<0x^2 + (a-1)x + 4 < 0 ...① について、以下の問題を解く。
(1) 不等式①が解をもたないように、定数 aa の値の範囲を定める。
(2) 1x21 \leq x \leq 2 のすべての xx について、不等式①が成り立つように、定数 aa の値の範囲を定める。

2. 解き方の手順

(1)
不等式 x2+(a1)x+4<0x^2 + (a-1)x + 4 < 0 が解を持たない条件は、x2+(a1)x+4=0x^2 + (a-1)x + 4 = 0 の判別式 DDD0D \leq 0 を満たすことである。
判別式 DD は次のように計算される。
D=(a1)2414=a22a+116=a22a15D = (a-1)^2 - 4 \cdot 1 \cdot 4 = a^2 - 2a + 1 - 16 = a^2 - 2a - 15
D0D \leq 0 であるから、a22a150a^2 - 2a - 15 \leq 0 が成り立つ。
(a5)(a+3)0(a-5)(a+3) \leq 0 より、3a5-3 \leq a \leq 5
(2)
f(x)=x2+(a1)x+4f(x) = x^2 + (a-1)x + 4 とおく。1x21 \leq x \leq 2 のすべての xx について f(x)<0f(x) < 0 となる条件を求める。
これは、1x21 \leq x \leq 2 における f(x)f(x) の最大値が0より小さいことと同値である。
f(x)=(x+a12)2(a12)2+4f(x) = (x + \frac{a-1}{2})^2 - (\frac{a-1}{2})^2 + 4 より、f(x)f(x)x=a12x = - \frac{a-1}{2} を軸とする下に凸な放物線である。
場合分けを行う。
(i) a12<1-\frac{a-1}{2} < 1 のとき、すなわち a>1a > -1 のとき、f(x)f(x)1x21 \leq x \leq 2 において単調増加である。したがって、f(2)<0f(2) < 0 であればよい。
f(2)=22+(a1)2+4=4+2a2+4=2a+6<0f(2) = 2^2 + (a-1) \cdot 2 + 4 = 4 + 2a - 2 + 4 = 2a + 6 < 0 より、a<3a < -3
しかし、a>1a > -1a<3a < -3 を同時に満たす aa は存在しない。
(ii) 1a1221 \leq -\frac{a-1}{2} \leq 2 のとき、すなわち 5a1-5 \leq a \leq -1 のとき、f(x)f(x) の最小値は f(a12)=(a12)2+4f(-\frac{a-1}{2}) = - (\frac{a-1}{2})^2 + 4 である。
f(1)<0f(1) < 0 かつ f(2)<0f(2) < 0 であればよい。
f(1)=1+a1+4=a+4<0f(1) = 1 + a - 1 + 4 = a + 4 < 0 より、a<4a < -4
f(2)=4+2(a1)+4=2a+6<0f(2) = 4 + 2(a-1) + 4 = 2a + 6 < 0 より、a<3a < -3
したがって、a<4a < -4。これと 5a1-5 \leq a \leq -1 より、5a<4-5 \leq a < -4
(iii) a12>2-\frac{a-1}{2} > 2 のとき、すなわち a<3a < -3 のとき、f(x)f(x)1x21 \leq x \leq 2 において単調減少である。したがって、f(1)<0f(1) < 0 であればよい。
f(1)=1+a1+4=a+4<0f(1) = 1 + a - 1 + 4 = a + 4 < 0 より、a<4a < -4
これと a<3a < -3 より、a<4a < -4
(i),(ii),(iii) を総合すると、a<4a < -4

3. 最終的な答え

(1) 3a5-3 \leq a \leq 5
(2) a<4a < -4

「代数学」の関連問題

問題は、以下の内容を含んでいます。 * (1) $(x-2)^3$ の展開式における $x^2$ の係数を求める。 * (2) 多項式 $x^3+4x^2-3x+1$ を多項式 $A$ で割っ...

展開因数分解複素数解と係数の関係2次方程式3次方程式相加相乗平均
2025/7/23

次の4つの式を展開する問題です。 (1) $(a-b-c)^2$ (2) $(x+y)(x-y)(x^2+y^2)$ (3) $(x+3y)^2(x-3y)^2$ (4) $(x^2+x-2)(x^2...

展開多項式因数分解式の計算
2025/7/23

与えられた4つの式を展開する問題です。

展開多項式因数分解
2025/7/23

$\frac{1}{2-\sqrt{3}}$ の整数部分を $a$ 、小数部分を $b$ とするとき、 (1) $a$ と $b$ の値を求めよ。 (2) $a+2b+b^2$ の値を求めよ。

式の計算平方根有理化整数部分小数部分
2025/7/23

2次方程式 $x^2 - 2ax + 4 = 0$ が与えられています。以下の条件を満たす $a$ の値の範囲をそれぞれ求めます。 (1) 2解がともに1より大きい。 (2) 1つの解が1より大きく、...

二次方程式解の配置判別式解の範囲
2025/7/23

## 1. 問題の内容

多項式解の存在範囲中間値の定理三次方程式
2025/7/23

$\log(\log x)$ を求めよ。ただし、底は10とする。

対数指数方程式
2025/7/23

**(2)** 等比数列 2, 6, 18, 54, 162, ... の一般項を求める。

数列等差数列等比数列一般項漸化式階差数列Σ
2025/7/23

与えられた4つの式を因数分解する問題です。 (1) $(x-1)(x-3)(x-5)(x-7)+15$ (2) $2x^2+3xy-2y^2+x+7y-3$ (3) $yz^2-y^2z+2xyz-x...

因数分解多項式
2025/7/23

二次関数 $f(x) = x^2 - 2x + 2$ について、$f(x) = 0$ の判別式の値を求め、その値をもとに $y = f(x)$ のグラフと $x$ 軸との交点の個数を求めよ。

二次関数判別式グラフ交点
2025/7/23