問題は2つあります。 (1) $(ax^3 + \frac{1}{x^2})^5$ の展開式における $x^5$ の係数が 640 であるとき、実数 $a$ の値を求めよ。 (2) $(x^2 - 2x + 3)^5$ の展開式における $x$ の係数と $x^3$ の係数を求めよ。

1. 問題の内容

問題は2つあります。

(1) $(ax^3 + \frac{1}{x^2})^5$ の展開式における $x^5$ の係数が 640 であるとき、実数 $a$ の値を求めよ。

(2) $(x^2 - 2x + 3)^5$ の展開式における $x$ の係数と $x^3$ の係数を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 二項定理より、$(ax^3 + \frac{1}{x^2})^5$ の一般項は

$$$$

{}_5 C_r (ax^3)^r (\frac{1}{x^2})^{5-r} = {}_5 C_r a^r x^{3r} x^{-2(5-r)} = {}_5 C_r a^r x^{3r - 10 + 2r} = {}_5 C_r a^r x^{5r-10}

$$$$

$x^5$ の項を得るためには $5r - 10 = 5$ が必要なので、$5r = 15$ より $r = 3$ 。

したがって、$x^5$ の係数は ${}_5 C_3 a^3 = 10a^3$ 。

問題文より、$10a^3 = 640$ なので、$a^3 = 64$ 。

よって、$a = 4$ 。

(2) $(x^2 - 2x + 3)^5$ の展開式を考えます。

$x^2$, $-2x$, $3$ のいずれかを 5 回選んで掛け合わせることで展開式が得られます。

$x$ の項は、$-2x$ を1回、3 を4回選ぶことで得られます。

その係数は ${}_5 C_1 (-2)^1 (3)^4 = 5 (-2) (81) = -810$ 。

$x^3$ の項は、以下の組み合わせで得られます。

- $x^2$ を1回、$-2x$ を1回、3 を3回選ぶ。係数は ${}_5 C_1 {}_4 C_1 (1)^1 (-2)^1 (3)^3 = 5 \times 4 \times (-2) \times 27 = -1080$

- $-2x$ を3回、3を2回選ぶ。係数は ${}_5 C_3 (-2)^3 (3)^2 = 10 \times (-8) \times 9 = -720$

$x^3$ の係数は $-1080 - 720 = -1800$ 。

3. 最終的な答え

(1) $a = 4$

(2) $x$ の係数は $-810$ であり、$x^3$ の係数は $-1800$ である。