ある気体0.10gを気化させたところ、27℃、737mmHgで76mLであった。 (1) 27℃、2.0atmで占める体積(mL)を求めよ。 (2) この物質の分子量を求めよ。

応用数学状態方程式気体物理化学モル数体積
2025/7/23

1. 問題の内容

ある気体0.10gを気化させたところ、27℃、737mmHgで76mLであった。
(1) 27℃、2.0atmで占める体積(mL)を求めよ。
(2) この物質の分子量を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
まず、状態方程式を用いて、気体のモル数を求める。
状態方程式は、PV=nRTPV = nRT であり、ここで
PP: 圧力 (Pa)
VV: 体積 (m^3)
nn: モル数 (mol)
RR: 気体定数 (8.314 J/(mol・K))
TT: 絶対温度 (K)
である。
与えられた条件は、
P1=737 mmHg=737/760 atm=737/760×101325 Pa98257 PaP_1 = 737 \text{ mmHg} = 737/760 \text{ atm} = 737/760 \times 101325 \text{ Pa} \approx 98257 \text{ Pa}
V1=76 mL=76×106 m3=7.6×105 m3V_1 = 76 \text{ mL} = 76 \times 10^{-6} \text{ m}^3 = 7.6 \times 10^{-5} \text{ m}^3
T1=27C=27+273.15=300.15 KT_1 = 27^\circ \text{C} = 27 + 273.15 = 300.15 \text{ K}
状態方程式より、n=P1V1RT1n = \frac{P_1V_1}{RT_1}
n=98257 Pa×7.6×105 m38.314 J/(mol・K)×300.15 K3.00×103 moln = \frac{98257 \text{ Pa} \times 7.6 \times 10^{-5} \text{ m}^3}{8.314 \text{ J/(mol・K)} \times 300.15 \text{ K}} \approx 3.00 \times 10^{-3} \text{ mol}
次に、新しい条件での体積を求める。
P2=2.0 atm=2.0×101325 Pa=202650 PaP_2 = 2.0 \text{ atm} = 2.0 \times 101325 \text{ Pa} = 202650 \text{ Pa}
T2=27C=27+273.15=300.15 KT_2 = 27^\circ \text{C} = 27 + 273.15 = 300.15 \text{ K}
n=3.00×103 moln = 3.00 \times 10^{-3} \text{ mol}
状態方程式より、V2=nRT2P2V_2 = \frac{nRT_2}{P_2}
V2=3.00×103 mol×8.314 J/(mol・K)×300.15 K202650 Pa3.70×105 m3V_2 = \frac{3.00 \times 10^{-3} \text{ mol} \times 8.314 \text{ J/(mol・K)} \times 300.15 \text{ K}}{202650 \text{ Pa}} \approx 3.70 \times 10^{-5} \text{ m}^3
V2=3.70×105 m3=37.0×106 m3=37.0 mLV_2 = 3.70 \times 10^{-5} \text{ m}^3 = 37.0 \times 10^{-6} \text{ m}^3 = 37.0 \text{ mL}
(2)
分子量をMMとすると、n=mMn = \frac{m}{M} であり、m=0.10 gm = 0.10 \text{ g}であるから
M=mn=0.10 g3.00×103 mol33.3 g/molM = \frac{m}{n} = \frac{0.10 \text{ g}}{3.00 \times 10^{-3} \text{ mol}} \approx 33.3 \text{ g/mol}

3. 最終的な答え

(1) 37.0 mL
(2) 33.3 g/mol

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