半球の重心を求めるには、積分を用いる必要があります。半球の中心を原点とし、z軸を対称軸とする座標系を考えます。半球の密度が均一であると仮定します。
半球の体積を V とすると、V=32πa3 です。 重心のz座標 zc は、次の式で求められます。 zc=V1∫zdV ここで、dV は微小体積要素を表します。球座標系 (r,θ,ϕ) を用いると、dV=r2sinθdrdθdϕ となります。半球なので、積分範囲は 0≤r≤a, 0≤θ≤2π, 0≤ϕ≤2π となります。また、z=rcosθ なので、 zc=V1∫0a∫0π/2∫02π(rcosθ)r2sinθdrdθdϕ zc=V1∫0ar3dr∫0π/2cosθsinθdθ∫02πdϕ それぞれの積分を計算します。
∫0ar3dr=4a4 ∫0π/2cosθsinθdθ=21∫0π/2sin(2θ)dθ=21[−21cos(2θ)]0π/2=21[−21(−1)+21(1)]=21 ∫02πdϕ=2π したがって、
zc=V1(4a4)(21)(2π)=32πa314πa4=2πa334πa4=83a 重心の x座標と y座標は、対称性から 0 となります。