毎年度初めに $a$ 円ずつ積み立てる。年利率 $r$ で1年ごとの複利で計算するとき、$n$ 年度末の元利合計を求めよ。

応用数学複利計算等比数列金融
2025/7/24

1. 問題の内容

毎年度初めに aa 円ずつ積み立てる。年利率 rr で1年ごとの複利で計算するとき、nn 年度末の元利合計を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、kk 年目に積み立てた aa 円が nn 年度末にいくらになるかを考える。kk 年目に積み立てた aa 円は、nk+1n-k+1 年間、年利率 rr で複利運用されるので、a(1+r)nk+1a(1+r)^{n-k+1} 円になる。したがって、元利合計 SS は、
S=k=1na(1+r)nk+1=ak=1n(1+r)nk+1 S = \sum_{k=1}^n a(1+r)^{n-k+1} = a \sum_{k=1}^n (1+r)^{n-k+1}
となる。ここで、k=1n(1+r)nk+1\sum_{k=1}^n (1+r)^{n-k+1} は、初項 (1+r)n(1+r)^n、公比 11+r\frac{1}{1+r}、項数 nn の等比数列の和であるから、
k=1n(1+r)nk+1=(1+r)n(1(11+r)n)111+r=(1+r)n(11(1+r)n)r1+r=(1+r)n+1(11(1+r)n)r \sum_{k=1}^n (1+r)^{n-k+1} = \frac{(1+r)^n \left( 1 - \left( \frac{1}{1+r} \right)^n \right)}{1 - \frac{1}{1+r}} = \frac{(1+r)^n \left( 1 - \frac{1}{(1+r)^n} \right)}{\frac{r}{1+r}} = \frac{(1+r)^{n+1} \left( 1 - \frac{1}{(1+r)^n} \right)}{r}
=(1+r)n+1(1+r)r=(1+r)((1+r)n1)r = \frac{(1+r)^{n+1} - (1+r)}{r} = \frac{(1+r) \left( (1+r)^n - 1 \right)}{r}
したがって、
S=a(1+r)((1+r)n1)r S = a \frac{(1+r) \left( (1+r)^n - 1 \right)}{r}

3. 最終的な答え

nn 年度末の元利合計は、
a(1+r)((1+r)n1)r a \frac{(1+r) \left( (1+r)^n - 1 \right)}{r} 円。

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