数直線上を運動する点Pがあり、時刻 $t$ におけるPの速度は $v = \sin 2t$ である。$t=0$ から $t=\pi$ までにPが通過する道のり $s$ を求める。

解析学積分速度道のり絶対値
2025/7/23

1. 問題の内容

数直線上を運動する点Pがあり、時刻 tt におけるPの速度は v=sin2tv = \sin 2t である。t=0t=0 から t=πt=\pi までにPが通過する道のり ss を求める。

2. 解き方の手順

道のりを求めるには、速度の絶対値を時間で積分する必要がある。
まず、速度が0になる時刻を求める。
sin2t=0\sin 2t = 0 より、2t=nπ2t = n\pi (nnは整数)。
したがって、t=nπ2t = \frac{n\pi}{2} となる。
0tπ0 \le t \le \pi の範囲では、t=0,π2,πt = 0, \frac{\pi}{2}, \pi となる。
次に、区間 [0,π2][0, \frac{\pi}{2}][π2,π][\frac{\pi}{2}, \pi] で速度の符号を調べる。
0<t<π20 < t < \frac{\pi}{2} のとき、 0<2t<π0 < 2t < \pi なので、 sin2t>0\sin 2t > 0
π2<t<π\frac{\pi}{2} < t < \pi のとき、 π<2t<2π\pi < 2t < 2\pi なので、 sin2t<0\sin 2t < 0
よって、求める道のり ss は、
s=0πsin2tdt=0π2sin2tdt+π2π(sin2t)dts = \int_0^{\pi} |\sin 2t| dt = \int_0^{\frac{\pi}{2}} \sin 2t dt + \int_{\frac{\pi}{2}}^{\pi} (-\sin 2t) dt
それぞれの積分を計算する。
\int \sin 2t dt = -\frac{1}{2} \cos 2t + C
\int_0^{\frac{\pi}{2}} \sin 2t dt = \left[ -\frac{1}{2} \cos 2t \right]_0^{\frac{\pi}{2}} = -\frac{1}{2} \cos \pi - \left( -\frac{1}{2} \cos 0 \right) = -\frac{1}{2}(-1) + \frac{1}{2}(1) = \frac{1}{2} + \frac{1}{2} = 1
\int_{\frac{\pi}{2}}^{\pi} (-\sin 2t) dt = \left[ \frac{1}{2} \cos 2t \right]_{\frac{\pi}{2}}^{\pi} = \frac{1}{2} \cos 2\pi - \frac{1}{2} \cos \pi = \frac{1}{2}(1) - \frac{1}{2}(-1) = \frac{1}{2} + \frac{1}{2} = 1
したがって、
s=1+1=2s = 1 + 1 = 2

3. 最終的な答え

2

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